...犯人は警察に嘘をついて糊塗した...
...彼は大学入試で成績を糊塗するために、不正を働いた...
...彼女は自分のミスを糊塗するために、ひたすら口を滑らせた...
...糊塗工事が終わって、建物は美しくなった...
...事故の原因を糊塗することなく、真相を明らかにする必要がある...
...一時を糊塗(こと)する訳にも行かなかった...
芥川龍之介 「路上」
...貴族出身であることを雲南省北西部いち過激な共産主義者となることで糊塗していた...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...其の結果は小細工を以て糊塗せる過去の理想若しくは浅薄なる現時の俗人的理想を描写せしむるにとゞまるの悔なきを得るか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...それは苦しまぎれの糊塗的(ことてき)なもので...
徳田秋声 「仮装人物」
...其意唯だ一時を糊塗するに在りしは決して疑ふ可からず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其処から糊塗しきれない空虚の感が...
豊島与志雄 「二つの途」
...何らの糊塗(こと)もなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...空の空としてからが生きとし生ける者にとつて全部たる生涯は糊塗されるのである...
中原中也 「音楽と世態」
...今まで糊塗(こと)して来た自分の弱点を...
夏目漱石 「明暗」
...なんとかこの場を糊塗(こと)してやるほか...
久生十蘭 「あなたも私も」
...こういう内実を糊塗(こと)するために...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ただもう当座を糊塗していた...
久生十蘭 「湖畔」
...猟奇的なる舞台面の工夫や悪生活の単なる記録に依つてのみ色彩の変化を糊塗する如き影灯籠の踊りを時には休止して...
牧野信一 「浪曼的時評」
...己(おれ)は明朝御返事をすると云つて一時を糊塗(こと)した...
森鴎外 「大塩平八郎」
...感覚派の感覚も所詮外面的糊塗であると云うがごとき者あらば...
横光利一 「新感覚論」
...また資本家も官憲も姑息な圧制手段や温情的方法を以て一時を糊塗(こと)することが出来なくなりました...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...さりとて無言や小對策で糊塗されて行くのはなほ危險いふまでもない...
吉川英治 「折々の記」
...自分のもってゆきたい所を巧みに糊塗(こと)して...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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