...高等動物の眼の如きは頗(すこぶ)る精妙なるものであるが...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...哲人たることは単に精妙な思想をもつことだけでなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...――彼のうちに精妙な詩的な意識があるのではないか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...故国において「隠蟻」と称する技法に似てもっと精妙なりと申しております...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...この精妙なる器械によってわれわれは自由に過去にも未来にも飛んで行くことができるというのである...
寺田寅彦 「映画時代」
...この形態の下では矢張り一種の――精妙な――旧生気説にしか過ぎないだろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...この小説はあり得べからざる恋愛の精妙な心理解剖である...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...その巧緻精妙な技巧の末を競ったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...どれほど精妙な使い手でも...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...精妙な談話を楽しんだり...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...だから今さらこの精妙な描寫には驚かぬ...
堀辰雄 「日付のない日記」
...そういう精妙な古墳をつくるほど頭脳の進んで来た古代人は...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...その眼が精妙な仕組みのなかに私たちの愛するものの姿を映したとき...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...その術の精妙なことは驚異に価したらしい...
山本周五郎 「松林蝙也」
...最も精妙な調子に合つていて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...たとひ百練千練の精妙なりとも...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...精妙な写実を行なっているのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...舞台で見たあの活き活きとした狐がどんなに精妙な製作であろうかを問題として彼は見に来たのであった...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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