...まあ精々(せいぜい)食べるようにならなくっちゃいけない...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...「しかし、眇がどんな悪評を立てようとも、それは精々、己を不快にさせる位だ...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...精々で二つ(又歩き廻る)あゝあ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...精々勉強し給へ」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そこで精々、抽象的な意志行為が実践となる外はなかったのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...精々おこぼれを頂戴しているに過ぎない...
戸坂潤 「社会時評」
...精々が現実の秩序にぞくするA→Bが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それだによってこの際はお互によく気をつけ精々間違のないように慎んでおるがよかろう……...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...精々凄味(すごみ)を作っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...精々汚らしく見せようとしたんだろう」平次はこう語り続けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...精々三十――どうかしたらもう少し若いかも知れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十八九、精々三十くらゐ、若いにしては分別者らしい男で、淺黒い引緊(ひきしま)つた顏にも、キリリと結んだ口にも、やり手らしい氣魄(きはく)がありまます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...精々御師匠さん位が止りで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庭へ顏を出したのが精々の早業だつた」「親分」八五郎はさすがに見當が付いたか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夜具もまた精々清潔にし度々干して用ゆるよう心懸べし...
福澤諭吉 「養生の心得」
...精々気を弱らせぬやうにと自ら努力して...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...自分から精々長くもう一週間は遲れると見ても...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...彼の出来ることというのは、精々、酒を銚子(ちょうし)へ移して、膳へのせることぐらいなものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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