...まあ精々(せいぜい)食べるようにならなくっちゃいけない...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...まあ精々十種類くらいしかないんだからな...
芥川龍之介 「路上」
...矢張仏手藷(つくねいも)のやうな山水を画(か)いていつもの禿山の代りに精々(せい/″\)木立のこんもりした所を見せて送ることに決めた...
薄田泣菫 「茶話」
...精々(せい/″\)逆立(さかだ)ちか...
薄田泣菫 「茶話」
...精々悲しさうな顔をして...
薄田泣菫 「茶話」
...精々お嬢さんを引き立ててお上げになって下さい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...春琴は常に我が居間の床脇(とこわき)の窓の所にこの箱を据(す)えて聴(き)き入り天鼓の美しい声が囀(さえず)る時は機嫌(きげん)がよかった故に奉公人共は精々水をかけてやり啼かせるようにした大抵快晴の日の方がよく啼くので天気の悪い日は従って春琴も気むずかしくなった天鼓の啼くのは冬の末より春にかけてが最も頻繁(ひんぱん)で夏に至ると追い追い回数が少くなり春琴も次第に鬱々(うつうつ)とする日が多かった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...その概念を定義出来るものは精々成文の法律だけだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そしてそういう場合の存在は精々例の判断のコプラのようなものを出ないだろうが...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...精々支配者層に直接間接バックされた一部の「民間」がこの活動の趣旨を奉賛したに過ぎなかったからである...
戸坂潤 「思想動員論」
...ただの道徳上の反逆は俗世間の評判を悪くする位が精々で...
戸坂潤 「思想としての文学」
...然しながらあの行き方では精々お山の大将で終るだけのもので...
中里介山 「生前身後の事」
...モリエールから精々...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...おろ/\しながらこんな事を言ふのが精々...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この純情な娘は自分の命を棒に振るのが精々です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...憚(はゞか)り乍(なが)ら親分が頭痛に病んでゐる家賃や酒屋の拂ひは精々二分か一兩...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...精々三日に二度位い」「何んにもならない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小さい声で意地わる! といえるのが精々です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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