...最も純粹な意味に於いて云ひ換へて見れば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...これ比較的純粹なる求道者の生活形式である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...演奏藝術に對する純粹な感興によりも...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...純粹な實體であるといふこと...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...誤謬は純粹な否定ではなく...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...粹(すゐ)に身を喰はれた揚句(あげく)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さうした國粹のポエヂイ(詩的情操)以外に...
萩原朔太郎 「詩に告別した室生犀星君へ」
...觀想の時間的性格は純粹の現在...
波多野精一 「時と永遠」
...純粹客體の擔ふ性格として極めて適切といふべきであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...主體は無の外にいはば安全地帶に避難して純粹の有を保ち又樂しんでゐるといふが如きものではなく...
波多野精一 「時と永遠」
...しかるに來るべき純粹の永遠は體驗の事柄ではない...
波多野精一 「時と永遠」
...しかるにそれが一般にはそのやうに純粹に把握されなかつたのは近代の拜金主義の結果である...
三木清 「人生論ノート」
...私が理智の細工や感情の遊戲や欲望の打算を捨てて純粹に創造的になつたときである...
三木清 「人生論ノート」
...カントの『純粹理性批判』もまた自然科學...
三木清 「認識論」
...……これらの前提は純粹に經驗的な方法で確められることが出來る***...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...我々は主體乃至主觀が純粹自我であるとか...
三木清 「歴史哲學」
...たつた一本の筆さきで、いゝ男といゝ女とを喜ばせたり悲しがらせたり、勝手氣儘な運命をしよはせて死なせもするし、面白をかしい世態人情を自在に物語る小説家といふものは、矢張その作中の人物の如くいゝ男で、粹(いき)で、世間馴てゐて、人一倍情愛が深く、一口にいへば粹(すゐ)も甘いも噛みわけた人だらうと想い描いて居たのであつたが、現實の作家は、骨組のたくましい髯男で、みなりなんぞはぢゞむさく、都々逸ひとつうたふ事も知らず、世間外れのだんまりむつつりで、到底女に好かれさうな人間では無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...よくぞ男に生れけるカントの誓言に聞けば、純粹の男性とは、創造力の權化であり、女性の純粹體は、生殖と母性愛の權化でなければならないといふ...
吉川英治 「折々の記」
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