...二十 南満鉄道高粱(カオリャン)の根を葡(は)う一匹の百足(むかで)...
芥川龍之介 「雑信一束」
...両側からお化(ば)けのように葉をたれている玉蜀黍(とうもろこし)や高粱(こうりゃん)をかきわけて行かねばならなかった...
海野十三 「骸骨館」
...それは高粱(こうりゃん)の葉であった...
田中貢太郎 「胡氏」
...高粱からウィスキーを採(と)るとか採らないとかしきりに研究していたそうである...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...そうして軌道の両側はことごとく高粱(こうりょう)であった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...向うに見える高粱(こうりょう)の畠(はたけ)まで行きつめた事がないからどのくらいか分らないが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...いつの間にか高粱(こうりょう)が無くなっている...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...橋本と前後して高粱の底に没して...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...三丈余りの高粱(たかはり)の上から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一夜遲くトロに乘つて高粱畠を過ぎ温泉へ出掛けた...
濱田耕作 「温泉雜記」
...久我千秋……久我千! おめえは高粱酒なんて...
久生十蘭 「金狼」
...高粱(かうりゃう)の畠(はたけ)を分(わ)けて銃架(じうか)の影(かげ)はけふも続(つゞ)いて行(ゆ)く銃架(じうか)よ...
槇村浩 「生ける銃架」
...他の一方には土間に高粱(コウリャン)を敷きて臥床に当てたり...
正岡子規 「従軍紀事」
...われいなみて従はず終に高粱の上をわれらの居処と定めぬ...
正岡子規 「従軍紀事」
...高粱が芽を出したばかりの広い緑野を展望するのは快いことであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...その食事と云ふのは高粱か何かの粉を饅頭のやうにして蒸し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...南北満洲の主要な農産物は大豆、粟、高粱、小麦、玉蜀黍と云ふ順位で、支那住民の九割が其の耕作に当り、北満だけで云つても、東支鉄道一年の貨物の約六十パアセントを其等の穀物が占めてゐる相であるが、北満だけでも現在約参万人の朝鮮人が移つて来て水田を経営してゐると云ふから、米もまた次第に収穫量を増して、満蒙の農産物の重要な位地を占めるに到るであらう...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...もちろん林冲へも馬の飼料(かいば)でもくれるように木鉢に盛った黄粱飯(こうりょうめし)が...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索