...其外にも如何なる貴女紳士の春の粧いを凝らすの料ともなるべき粧飾品や化粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...化ける粧いではなくて...
高神覚昇 「般若心経講義」
...或る晩は泥酔者を粧い曙館の塀に蹲(うずくま)ったり...
西尾正 「陳情書」
...力(つと)めて平気の顔色(がんしょく)を粧い居(い)たりしも...
野中到 「寒中滞岳記」
...生(う)まずの女すなわち石婦(うまずめ)かあるいは何時も弱々しい子供しか生み得ぬ婦人かが粧いを凝し嫣然(えんぜん)と笑って媚を呈しているようなものである...
牧野富太郎 「植物記」
...一夜中に紙を貼(は)り詰めて営の白壁の速成を粧い...
南方熊楠 「十二支考」
...脂粉霓裳(しふんげいしょう)の粧いも凛々(りんりん)として...
吉川英治 「三国志」
...田楽役者らしい派手粧いの男女が...
吉川英治 「私本太平記」
...どこやら艶(なまめ)かしい水干衣(すいかん)立烏帽子(たてえぼし)という粧い...
吉川英治 「私本太平記」
...自身の后車(きさきぐるま)やら身粧いにも...
吉川英治 「私本太平記」
...その風采や太刀粧いの見すぼらしさに...
吉川英治 「私本太平記」
...なかなか身粧いに丹念なうえ...
吉川英治 「私本太平記」
...やがて華奢(かしゃ)な粧いをこらした主(あるじ)を螺鈿鞍(らでんぐら)の馬上にみせて佐女牛から練って行った...
吉川英治 「私本太平記」
...それは蜘蛛(くも)の巣だらけな辺りとは余りにかけはなれた美しい粧いのひとだっただけに...
吉川英治 「私本太平記」
...どんな春を粧い出していたことか...
吉川英治 「私本太平記」
...自己の粧い、自己の存在、他人との序列にせよ、少しでも不当な下風(かふう)におかれるのは、ゆるせない心理になる...
吉川英治 「私本太平記」
...門石垣の粧いなどいたせば限りもござりませぬが」「まだ庭を見...
吉川英治 「源頼朝」
...途ゆく人の粧いは...
吉川英治 「源頼朝」
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