...声も立てずに粛然とそびえているその姿には...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...粛然と杯(さかづき)を巡(めぐ)らすに過ぎず...
泉鏡花 「愛と婚姻」
...粛然とした面持で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...人々は最早、事の奇異を忘れ、粛然として、この詩人の薄倖(はっこう)を嘆じた...
中島敦 「山月記」
...このように……」粛然として...
野村胡堂 「胡堂百話」
...粛然と据えられているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...粛然と静まり返って居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...粛然として静まり返って居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五つ衣(ぎぬ)を剥(は)ぎ、金冠をもぎとった、爵位も金権も何もない裸体になっても、離れぬ美と才と、彼女の持つものだけをもって、粛然としている...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...眼を伏せて粛然としていたが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...青年 ……(受取ったハガキの表をジッと見、やがて裏を返して見詰め、粛然として読む...
三好十郎 「おりき」
...」「わたくし共は粛然として先生に拝辞した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そうして雨の中に悽愴(せいそう)粛然と明けて行く二重橋を拝しまして...
夢野久作 「暗黒公使」
...某氏は粛然としていた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...頭の心が急に突きぬかれていくような酸素の匂いで粛然とした気持ちが暫く二人を捕えて放さなかった...
横光利一 「旅愁」
...縁者の一群(いちぐん)粛然と遺骨の箱に従ふ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...講堂のうちに粛然と膝をつめ合って上人の熱心な講義に耳を傾けているので...
吉川英治 「親鸞」
...粛然としていた中に...
吉川英治 「親鸞」
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