...粛然として襟を正させるようだ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...粛然と杯(さかづき)を巡(めぐ)らすに過ぎず...
泉鏡花 「愛と婚姻」
...粛然とした面持で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...粛然と鳴りをしずめた群集の前に立った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...近く侍従を被害地視察に遺わさるる御模様であります」粛然としずまり返った会場にその声がゆき渡ったとき...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ただ粛然と襟(えり)を正してその黒い頬に止め度もなく涙をふり落としながら...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...身心粛然として勉強する...
種田山頭火 「一草庵日記」
...まるで彫刻の様に粛然と二列に並んで立っていた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...色と音と薫香(くんかう)との感激をもて一糸を乱さず織りなされた錦襴(きんらん)の帷(とばり)の粛然として垂れたるが如くなれと心に念じた...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...このように……」粛然として...
野村胡堂 「胡堂百話」
...皆々、おのれの心の中を見抜かれたような心地がし、粛然とし、打萎れ、つくづくとなり、その後(あと)で、力を合せて解剖の勉強に出精しようと誓い合ったことでござる...
久生十蘭 「玉取物語」
...」「わたくし共は粛然として先生に拝辞した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...頭の心が急に突きぬかれていくような酸素の匂いで粛然とした気持ちが暫く二人を捕えて放さなかった...
横光利一 「旅愁」
...粛然とした慎しみで...
横光利一 「旅愁」
...今まで見られなかった粛然としたものに変っていった...
横光利一 「旅愁」
...縁者の一群(いちぐん)粛然と遺骨の箱に従ふ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...講堂のうちに粛然と膝をつめ合って上人の熱心な講義に耳を傾けているので...
吉川英治 「親鸞」
...夢殿の印象は粛然としたものであった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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