...彼の口調は粛然としていた...
...彼女は粛然とした表情で話を聞いた...
...礼拝堂に入ると、粛然とした雰囲気が漂っていた...
...粛然たる気配に包まれた会議室に入った...
...家族で葬儀に出席し、粛然とした気持ちで故人を偲んだ...
...全く粛然たる以外のものが感じられないのである...
上田広 「指導物語」
...どうしてそんなことを」倭文子は粛然(しゅくぜん)としていった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...ただ粛然と襟(えり)を正してその黒い頬に止め度もなく涙をふり落としながら...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...と告げると妻も粛然(しゅくぜん)として「何んて...
辰野隆 「感傷主義」
...二三人の医師が粛然(しゅくぜん)として立っていた...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...彼は粛然(しゅくぜん)として立っていた...
田中貢太郎 「仙術修業」
...身心粛然として勉強する...
種田山頭火 「一草庵日記」
...満城粛然たり当時学堂亦逐客の伍伴となるや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...杏坪先生の粛然たる存在は...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...独(ひと)り高柳君のみは粛然(しゅくぜん)として襟(えり)を正した...
夏目漱石 「野分」
...総体が粛然(しゅくぜん)と喧(かま)びすしい十字の街(まち)の上に超越していた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...粛然と静まり返って居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...眼を伏せて粛然としていたが...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...読者をして或は粛然襟(えり)を正さしめ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...そうして雨の中に悽愴(せいそう)粛然と明けて行く二重橋を拝しまして...
夢野久作 「暗黒公使」
...両家一統、家臣たちまで、その間、ほのかに、杯事を拝しながら、粛然と、ひかえている...
吉川英治 「私本太平記」
...粛然(しゅくぜん)と整列していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...粛然と見くらべた...
吉川英治 「親鸞」
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