...それが始の中は余程粘り気のあるものゝやうに...
芥川龍之介 「地獄変」
...粘り気(け)の強い...
有島武郎 「或る女」
...しかし父はその持ち前の熱心と粘り気とを武器にしてひた押しに押して行った...
有島武郎 「親子」
...この茶褐色の粘り気のある泡は...
大阪圭吉 「死の快走船」
...額には粘り気のある汗が出ていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...生温(なまあったか)い粘り気のある唇でちゅっちゅっと吸った...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...鳥黐(とりもち)のような粘り気のある力だった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...暗い粘り気のある雲が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...灰色の粘り気のあるほど細緻な沙が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...柔らかくて、濡れて、粘り気があり、臭いので、ヒューバート医師が顔をそむけて言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の土壌」
...今日では餅に粘り気の多い糯米を用いるからそんな繋ぎは入用がないようだが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その頭あるいは背に着けて来た花粉を今度は丁度その虫の頭の上へ差し出ている粘り気ある柱頭へ自然に触れてそれへ附着さすのである...
牧野富太郎 「植物記」
...二人の間に粘り気を失ふことはないと思ふ...
水野仙子 「脱殼」
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