...普通のペンキ屋が使う粗野な色素もあるていど混ぜ物処理をされている...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...そして飽くことを知らぬ黄金の欲望並びに最も粗野な罪悪の数々がとって代った...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...或いはたがいに離れようとして徒らに力なくもがいている粗野な断片の集まりとも見えた...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...お金の顏や姿からも以前のつゝましやかな内儀らしい氣色は漸次消え失せて、粗野な、荒々しい容子が目につくやうになつて來た...
高濱虚子 「續俳諧師」
...粗野な感じがするばかりでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...その粗野な人たちも信仰の道の粗末な仕事には役立つ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いら立った粗野な率直さで言ってのけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...身なりこそ無頼漢まがいの粗野な風采をしているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...少し粗野な感じのする男ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んとなく粗野な淋しい道でもありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...實にその粗野な心の一面に...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...かれらの粗野なる顔つきをみても明らかであった...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...最も粗野なものから最も知的なものに至るまで...
三木清 「人生論ノート」
...粗野な一面には非常にデリケートな感情があって父親や兄達のこまこました事はやさしくしてやった...
宮本百合子 「悲しめる心」
...問 「下手物」の美は粗野な原始的な美に過ぎなくはないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...いかばかり幼稚な粗野な智慧であろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...この粗野な、新鮮な由子に飛びこんで来られながら、なぜか、それを忘れなければならぬ――と思っていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...たゞ困るのは女中の不馴なことゝ粗野なことですが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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