...百円の金もお粗末には出来なかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...物を扱うても粗末にせず...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...お火を粗末にすれば火事が起る...
太宰治 「斜陽」
...かみそりがようきれるかな物を粗末にすれば物に不自由する(因果応報だ)...
種田山頭火 「行乞記」
...これを粗末にしてはならないといふ訓條を恪守(かくしゆ)して...
近松秋江 「湖光島影」
...汚したり粗末に扱ったりしてはならない...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...神様を粗末にすることは罰当りという観念が強いのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...さる無造作に粗末にして濟むべきや...
一葉 「暗夜」
...しかしことさらに尊敬することも粗末にすることもしなかった...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...着物の事になると他人のものでも粗末にはしない女の根性で...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...この真理を粗末にしてはすまない...
柳宗悦 「思い出す職人」
...粗末に放置してあるが当然特別な保護を受けてよい...
柳宗悦 「全羅紀行」
...誰も粗末に見て庇(かば)ってはくれぬ...
柳宗悦 「全羅紀行」
...粗末に作ることを強いられてしまいます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...だがある国は粗末に作りある国は念入(ねんいり)に作る...
柳宗悦 「蓑のこと」
...ずいぶん粗末に扱ってやれ...
吉川英治 「親鸞」
...粗末にすまいぞ』と...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...六「そう仰っしゃられると、この幸村、穴にも入りたい心地がいたす」と彼は、佐渡のことばを、思いのほか迷惑そうな態(てい)で、「秀頼公のその御書(ごしょ)は、太閤さまの御影(みえい)と思えとて、大坂城のあるお方より、わざわざ下された物とて、粗末にもならず、懸(かか)げてはおきまするが……すでに太閤さまも亡き今日では」と、さし俯向(うつむ)いたまましばし声をのんでまた、「――遷(うつ)りゆく世はぜひもござらぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??