...もつと粗末なものであつてはならない...
會津八一 「綜合大學を迎へて」
...白老からの長い道中、人家は一軒も見ず、人間の証跡とては、所々に粗末な、荒廃し果てた祠がある丈であった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...粗末な色をした丈夫なもので...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...まだ粗末な造りの床の震動がやまぬうち...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...K先生は教場の黒板へ粗末な富士山の絵を描いて...
寺田寅彦 「変った話」
...囚人ラシャといっていた粗末な地の...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...粗末な木の腰掛が取巻いていた...
豊島与志雄 「神棚」
...ティエルスランやポティエ式の地口をくり返し、袋のような上衣、馬丁のようなチョッキ、粗末な麻のシャツ、粗末なラシャのズボン、粗末な皮の靴、そして吹けば飛ぶようなことをしゃべりちらしてる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...道具といっても極めて粗末なもので...
中谷宇吉郎 「由布院行」
...半永久的の粗末な建物だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人共粗末なお仕着せ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...粗末な木口ではあつたが...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...入ってすぐの所にある粗末なベッドで寝ていた...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...――粗末な箱型をしたものに...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...監房(かんばう)の前には粗末なギコ/\鳴る腰掛が置いてあつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...そして二人のより粗末な椅子に浅く腰をかけて...
三好十郎 「猿の図」
...倹約な巴里(パリイ)の女が外見は派手であり乍(なが)ら粗末な質(しつ)の物を巧(たくみ)に仕立てるのと異(ちが)つて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...またはそれが粗末な状態にあるか洗錬(せんれん)された状態にあるか...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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