...飢餓はパン屋の棚の少しばかり並べてある粗悪なパンの小さな一塊ずつに書いてある文字であった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その後大学生時代に神戸(こうべ)と郷里との間を往復する汽船の中でいつも粗悪な平円盤レコードの音に悩まされた印象がかなり強く残っている...
寺田寅彦 「蓄音機」
...生活のどの部面でも公定価格にまですべての粗悪な品物が吊りあげられ...
徳田秋声 「縮図」
...窓には粗悪な毛織りの古代窓掛けがあったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...綿撒糸(めんざんし)を作るにはバチスト織りの布よりも粗悪な布の方がよく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...尤も粗悪な見苦(みぐる)しき構(かま)へである...
夏目漱石 「それから」
...尤(もっと)も粗悪な見苦しき構えであった...
夏目漱石 「それから」
...品質の粗悪なるとは...
福田英子 「妾の半生涯」
...しかしてその不斉一その粗悪なるは...
福田英子 「妾の半生涯」
...1)Id. vol. iii. p. 153.2)Id. vol. iv. p. 22.3)Id. vol. iii. c. iii. p. 68; c. vii. p. 178; vol. i. c. xiii. p. 353.貧困が、粗悪な食物、及びそれとほとんど常に伴う不潔と相俟って、悪性の疾病を加重することは、人のよく知るところであるが、この種の悲惨は一般に広く存在しているようである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そして粗悪な食物から常に生ずる流行病に襲われ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...子供の注意を散マン低下させた粗悪な漫画がいくらか減ったのなど...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...粗悪なトンネルがくずれないうちに通りぬけて置こうとするような味ですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人も不衛生的な粗悪な食物ばかり食べていては身体も精神もともに発達しますまいから誰でもこれからは食育という事に注意しなければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...粗悪な品との意味に転じた...
柳宗悦 「工藝の道」
...粗悪なる品質や粗雑なる仕事が許されようや...
柳宗悦 「民藝四十年」
...粗悪なものを産みつつある事を熟知しています...
柳宗悦 「民藝四十年」
...私達は今果しなく粗悪な紙を左に見...
柳宗悦 「和紙の美」
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