...粗悪な候補者どもの退場にダブツて...
伊丹万作 「政治に関する随想」
...自分は、わずかに、粗悪な雑誌の、無名の下手な漫画家になる事が出来ただけでした...
太宰治 「人間失格」
...その後大学生時代に神戸(こうべ)と郷里との間を往復する汽船の中でいつも粗悪な平円盤レコードの音に悩まされた印象がかなり強く残っている...
寺田寅彦 「蓄音機」
...彼女は少しも教養のない粗悪な趣味をもってはいたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...粗悪なラシャやセルや綾織布(あやおり)やトルコ帽などを製造して五十万ばかりを得たのだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...窓には粗悪な毛織りの古代窓掛けがあったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...粗悪な紙に誤植だらけの印刷も結構至極と喜ぼう...
永井荷風 「妾宅」
...尤(もっと)も粗悪な見苦しき構えであった...
夏目漱石 「それから」
...恐ろしい粗悪な雑用鉛筆だというでは無いか...
野村胡堂 「女記者の役割」
...粗悪な煙草を吸いながら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...なんだか自分の粗悪な「芸」の着物を...
正岡容 「初看板」
...徳を守る世界において粗悪なる品質や...
柳宗悦 「工藝の道」
...だがこれはなんら粗悪な下等なものとの義ではなく...
柳宗悦 「工藝の道」
...どこにも特色のない粗悪なものばかりが殖(ふ)えてしまうからであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...粗悪なものを産みつつある事を熟知しています...
柳宗悦 「民藝四十年」
...粗悪な封筒と巻紙に墨痕踊るが如く昨夜以来御心痛奉拝察候(はいさつたてまつりそうろう)...
山下利三郎 「誘拐者」
...大部分が食事の粗悪なためだ」接待へ戻ってから...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...すると僕はそこにロップの粗悪な寝顔を見て...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
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