...現在のごとき粗悪な候補者どもを退治する唯一の道は...
伊丹万作 「政治に関する随想」
...粗悪なものじゃないんだ」「それはそうだとしても――」「いや...
梅崎春生 「狂い凧」
...自分は、わずかに、粗悪な雑誌の、無名の下手な漫画家になる事が出来ただけでした...
太宰治 「人間失格」
...飢餓はパン屋の棚の少しばかり並べてある粗悪なパンの小さな一塊ずつに書いてある文字であった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その後大学生時代に神戸(こうべ)と郷里との間を往復する汽船の中でいつも粗悪な平円盤レコードの音に悩まされた印象がかなり強く残っている...
寺田寅彦 「蓄音機」
...手付け金は粗悪なフロリン銀貨のようなものをくれたと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...綿撒糸(めんざんし)を作るにはバチスト織りの布よりも粗悪な布の方がよく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...粗悪な紙に誤植だらけの印刷も結構至極と喜ぼう...
永井荷風 「妾宅」
...尤(もっと)も粗悪な見苦しき構えであった...
夏目漱石 「それから」
...しかしてその不斉一その粗悪なるは...
福田英子 「妾の半生涯」
...粗悪な煙草を吸いながら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...そして粗悪な食物から常に生ずる流行病に襲われ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...最も粗悪な「私小説」作家と同じ位に...
三好十郎 「恐怖の季節」
...粗悪なる品質や粗雑なる仕事が許されようや...
柳宗悦 「民藝四十年」
...用には極めて不忠実な粗悪なものとなっています...
柳宗悦 「民藝四十年」
...粗悪な封筒と巻紙に墨痕踊るが如く昨夜以来御心痛奉拝察候(はいさつたてまつりそうろう)...
山下利三郎 「誘拐者」
...蔭(かげ)になつた所は粗悪な洋紙(やうし)を撒(ま)きちらしたやうに鈍(にぶ)く艶(つや)を消してゐる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...すると僕はそこにロップの粗悪な寝顔を見て...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
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