...愛の純粋なる表現を更に切実に要求する人は...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...さてこのごろは貰うお年玉にもやるお年玉にも他の意味がつきまとって子供の時のような純粋な楽しい心持のないこと...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...その中で純粋な自然科学的研究に没頭するという場合は...
寺田寅彦 「学問の自由」
...実際世間で純粋な芸術が人倫に廃頽的(はいたいてき)効果を与えるといって攻撃する人たちのいう事も無理でないと思われて来る...
寺田寅彦 「自画像」
...今電子の質量が純粋な電磁的のものかあるいは一部分は速度に無関係なものであるかという問題を決するには...
寺田寅彦 「物質とエネルギー」
...純粋な意識界とでもいう世界があるとしたら...
戸坂潤 「科学論」
...唯一の独特なる言葉であり純粋なまま保存されてる唯一の言葉である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は今時珍らしい粋ないでたちでした...
豊島与志雄 「白蛾」
...ただ純粋な感情から...
豊島与志雄 「変な男」
...かく形をゆがめた普通の言葉と純粋な隠語の言葉とを結び合わして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それで凝結核をとり去った「純粋な空気」を作り...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...決して純粋な塩化ナトリウムではない...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...粋な潰し島田、縮緬(ちりめん)の花見衣(はなみぎ)、少し斜に構えて両手を開いたポーズは、銭形平次の眼にも型になっておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恋愛は一途な純粋な燃えあがる尊い熱情で...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...如何にも自分は粋な人間であるかのやうに思はせてゐるにも係はらず...
牧野信一 「妄想患者」
...ナスビなどのように純粋な果皮を持った果実とは違って...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それ故(ゆえ)に純粋な利己主義というものは全く存在しないか或(ある)いは極めて稀(まれ)である...
三木清 「人生論ノート」
...純粋なる寧(むし)ろ極端なる「マンチェスター」派の経済論者として顕はれたり...
山路愛山 「明治文学史」
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