...)魚籃(びく)をぶら下(さ)げて歩いて来た...
芥川龍之介 「海のほとり」
...その時はおん身に搖(ゆ)られし籃(かご)の中なる兒は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
......
石川啄木 「一握の砂」
...(魚籃(ぎょらん))の丁稚(でっち)と云う形で...
泉鏡花 「婦系図」
...休んでゆかう虫のないてゐるこゝで一椀の茶をのみほして去る子供ら仲よく遊んでゐる墓の中大魚籃(ビク)ひきあげられて秋雨のふる墓が家がごみ/″\と住んでゐるすげない女は大きく孕んでゐたその音は山ひそかなる砂ふりしくけふのつれは四国の人だつた暮れの鐘が鳴る足が動かなくなつた十月四日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...編める籃ぬち熟したる果實を共に運び行く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...土間(どま)の壁際(かべぎは)に吊(つ)つた竹籃(たけかご)の塒(とや)には鷄(にはとり)の糞(ふん)が一杯(ぱい)に溜(たま)つたと見(み)えて異臭(いしう)が鼻(はな)を衝(つ)いた...
長塚節 「土」
...揺籃(ようらん)の中で眠(ねむ)る小供に過ぎなかった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...この時賤(いや)しき厠卒(こもの)ありて小さき籃(かご)に無花果(いちじく)を盛りて参らす...
夏目漱石 「虞美人草」
...籃を取り巻いた連中は...
夏目漱石 「三四郎」
...世界中の揺籃(ようらん)を考えてみよう...
羽仁もと子 「最も楽しい事業」
...彼が盗んだ月を入れて帯皮の脇に釣つてゐた胴籃が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...片方の足で揺籃(ゆりかご)をゆすぶりゆすぶり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...作者らの手によって揺籃時代を通過しつつある日本の探偵小説の前途のためにも...
平林初之輔 「日本の近代的探偵小説」
...その時分には胴籃(どうらん)がなかったので...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...縫工兼ねて餌食にと籃(かご)に入れ置いた生鳥を出し石と称して抛り上げると飛び上がって降りて来ぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...芝の魚籃坂(ぎょらんざか)における薬草園...
吉川英治 「江戸三国志」
...籃(かご)の底には...
吉川英治 「新・水滸伝」
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