...全體純白にて簇生せるを見る...
大町桂月 「親子遠足の感」
...簇生している樹々の下に...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...……まるで簇生(そうせい)植物のようだ...
相馬泰三 「六月」
...毛のようなものが簇生(そうせい)する...
寺田寅彦 「柿の種」
...それまでは藤棚から干からびた何かの小動物の尻尾のように垂れていた花房が急に伸び開き簇生(そうせい)した莟(つぼみ)が破れてあでやかな紫の雲を棚引かせる...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...頂上を見ると黄色がかった小さい花が簇生(ぞくせい)しているが...
寺田寅彦 「病室の花」
...笠だけが茸(きのこ)の簇生(ぞくせい)したように続いている...
中里介山 「大菩薩峠」
...二三町行くと少し平垣な所があつて一帶に茱萸の樹が簇生して居る...
長塚節 「痍のあと」
...喬木簇生して奇矯秀溷...
長塚節 「草津行」
...其所には井戸端を覆うて葉鶏頭が簇生して居る...
長塚節 「隣室の客」
...無数の石筍の簇生を発見したような驚きであった...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...円屋根(キューポラ)と尖塔(ミナレット)を持った輪奐の美を誇るモスクが簇生しているが...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...それよりも一叢のとくさが流れの上手に蒼古として簇生してゐるのが嬉しかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...山を下つて薄(すすき)の簇生してゐる細い川堤を通つて行くと...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...戦場が生んだ“俄(にわ)か市(いち)”がこつねんと菌(きのこ)みたいに簇生(ぞくせい)していた...
吉川英治 「私本太平記」
...もう簇生(そうせい)していたことがよく分かっておもしろい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...簇生(ぞくせい)してきた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...大小の開港場成金(なりきん)は横浜に簇生(ぞくせい)していたが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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