...そんなところに偶々(たまたま)シメジと呼ぶ白い茸が早く簇生(そうせい)していることがあるので...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...全體純白にて簇生せるを見る...
大町桂月 「親子遠足の感」
...葡萄(ぶどう)ぐらいの大きさの疣(いぼ)が一面に簇生(そうせい)していて...
寺田寅彦 「柿の種」
...毛のようなものが簇生(そうせい)する...
寺田寅彦 「柿の種」
...延びるにしたがって茎の周囲に簇生(ぞくせい)した葉は上下左右に奇妙な運動をしている...
寺田寅彦 「春六題」
...頂上を見ると黄色がかった小さい花が簇生(ぞくせい)しているが...
寺田寅彦 「病室の花」
...一面に簇生(そうせい)して来た...
徳田秋声 「縮図」
...子供の時分垣根に簇生して居た射干の花を母が切つて佛壇へ供へるので射干の花が僕の腦髓に深く印象され且つ之を好むやうに成つたのであつた...
長塚節 「開業醫」
...そこらの庭の隅には其白い百合がぎつしりと花を持つて簇生して居るのを見た...
長塚節 「隣室の客」
...無数の石筍の簇生を発見したような驚きであった...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...円屋根(キューポラ)と尖塔(ミナレット)を持った輪奐の美を誇るモスクが簇生しているが...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...あちらこちらに局部的な渦流を簇生させながらだんだん大きな渦動になり...
久生十蘭 「だいこん」
...菱や水蓮が水面も見えないほど簇生している...
久生十蘭 「肌色の月」
...ビロウドスギ)の条下に又別ニ一種高野ノマンネングサト呼者アリ苔ノ類ナリ根ハ蔓ニシテ長ク地上ニ延ク処処ニ茎立テ地衣(ヂゴケ)ノ如キ細葉簇生ス深緑色ナリ採リ貯ヘ久シクシテ乾キタル者水ニ浸セバ便チ緑ニ反リ生ノ如シ是物理小識ノ千年松ナリと述べている...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...簇生(そうせい)していて相互関係の動きと根本に統一がない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...戦場が生んだ“俄(にわ)か市(いち)”がこつねんと菌(きのこ)みたいに簇生(ぞくせい)していた...
吉川英治 「私本太平記」
...もう簇生(そうせい)していたことがよく分かっておもしろい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...簇生(ぞくせい)してきた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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