...祠畔に銀杏の大木あり、十數幹簇生して、一樹を成す...
大町桂月 「小利根川の櫻」
...腰部のみ長毛簇生(ぞくせい)す...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...たとえば被毛の点……短く滑らかにして密なるも腰部のみ長毛簇生(ぞくせい)す...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...嶺雲などといふ評論家が雨後の筍のやうに簇生(ぞくせい)して...
田山録弥 「明治文学の概観」
...葡萄(ぶどう)ぐらいの大きさの疣(いぼ)が一面に簇生(そうせい)していて...
寺田寅彦 「柿の種」
...それまでは藤棚から干からびた何かの小動物の尻尾のように垂れていた花房が急に伸び開き簇生(そうせい)した莟(つぼみ)が破れてあでやかな紫の雲を棚引かせる...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...その黄色い部分から一面に毛のようなものが簇生(ぞくせい)することがある...
寺田寅彦 「自由画稿」
...延びるにしたがって茎の周囲に簇生(ぞくせい)した葉は上下左右に奇妙な運動をしている...
寺田寅彦 「春六題」
...頂上を見ると黄色がかった小さい花が簇生(ぞくせい)しているが...
寺田寅彦 「病室の花」
...一面に簇生(そうせい)して来た...
徳田秋声 「縮図」
...笠だけが茸(きのこ)の簇生(ぞくせい)したように続いている...
中里介山 「大菩薩峠」
...二三町行くと少し平垣な所があつて一帶に茱萸の樹が簇生して居る...
長塚節 「痍のあと」
...そこらの庭の隅には其白い百合がぎつしりと花を持つて簇生して居るのを見た...
長塚節 「隣室の客」
...其所には井戸端を覆うて葉鶏頭が簇生して居る...
長塚節 「隣室の客」
...菱や水蓮が水面も見えないほど簇生している...
久生十蘭 「肌色の月」
...それよりも一叢のとくさが流れの上手に蒼古として簇生してゐるのが嬉しかつた...
室生犀星 「故郷を辞す」
...戦場が生んだ“俄(にわ)か市(いち)”がこつねんと菌(きのこ)みたいに簇生(ぞくせい)していた...
吉川英治 「私本太平記」
...簇生(ぞくせい)してきた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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