...近世の大徳として上下の帰依篤(あつ)き行誡(ぎょうかい)上人のよりも...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...あの時福次郎はまだ危篤状態にあったのだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...……御依頼により埋葬仕(つかまつ)……と小生とかの蕗屋の三人のみに有之(これあり)……右につき篤(とく)と御談合申上度(もうしあげたく)……郷表(ごうおもて)(一二字分不明)六三中村(なかむら)……御一読の上は必ず火中……どう見直してもこれ以上は分らなかった...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...直ぐ来てくれないか?」「危篤だって? 誰が?」と蒲団から首だけ出して...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...篤と拝見いたしたいと存じますが……」主上からお許しが出ると...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...一時危篤(きとく)と云うところまで行ったのが幸いにして持ち直し...
谷崎潤一郎 「細雪」
...危篤(きとく)だと云う電報が来たのは...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...閣老掘田正篤(まさひろ)京都に遊説(ゆうぜい)す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...篤(とく)と見直したけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...姉の危篤といふことから来る重ツ苦しい圧迫が...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...」伯母の病気が危篤だと云ふ代筆の手紙を手にして彼はかう呟(つぶや)いた...
平出修 「公判」
...渡辺篤から返事なし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...学生達からは人望が有って――それがこんなふうになってと――いまだに温厚篤実な学者かあ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...意篤来...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その三百五十わたくしは津山碧山の家世を略叙して、祖父宗伯義篤、父忠琢成器、長兄章斎義方の名を挙げた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...慈悲の心に篤く、申し分なく優しい人柄だったけれど、出入りの者たちは「けちんぼう」だと蔭口をきいていた...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...正篤の云うとおり...
山本周五郎 「桑の木物語」
...重治が危篤(きとく)に落ちるとすぐ使いを姫路へ派して...
吉川英治 「黒田如水」
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