...風はだんだんに冷たくなって道の傍の篠竹の葉のすれ合う音が...
伊藤野枝 「転機」
...孟宗竹のほかにも到る処に篠竹が繁茂し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そうした篠竹や、泥柳や、葦の茂ったところでは、川面へ突き出して櫓を組み、四ツ手網をかけているのが見られた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...前方の篠竹がざわざわ揺れだした...
田中貢太郎 「女仙」
...わるいくちなはでもあつたら何うするんです――』道綱は路傍に生えてゐる篠竹を折つて...
田山花袋 「道綱の母」
...篠竹を切って弓を拵えたりなんかして遊んだ...
豊島与志雄 「楠の話」
...その石の後は篠竹(しのだけ)が一面に生えて遥(はるか)の下まで石垣の縁(ふち)を隠すように茂っていた...
夏目漱石 「行人」
...篠竹を切って美濃紙の羽をつけたもの...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八つになる弟が強請(せが)んで種を下してもらった□□((二字分空白))はやって置いた篠竹では足りなかったものと見えて...
宮本百合子 「後庭」
...どこにも貰(もら)い手のない篠竹はとなりの寺の土手に植え...
室生犀星 「生涯の垣根」
...一どきに篠竹の谷をこわして移植したようなわけにはゆかない...
室生犀星 「生涯の垣根」
...篠竹にざわめく夕風が凍みついてくるだけである...
室生犀星 「星より來れる者」
...秋深く松葉が散らばり二三本の篠竹の青い色を見られる格子戸に...
室生犀星 「名園の落水」
...篠竹(しのだけ)を沢山買って来て...
森鴎外 「雁」
...篠竹と桜皮とで組まれ形にも特色があります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...寒い国のこととて細い篠竹(しのだけ)を使います...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...ごく細い篠竹(しのだけ)...
柳田国男 「母の手毬歌」
...糞の中には一寸ばかりに噛(か)み砕ける篠竹あり...
柳田国男 「山の人生」
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