...若葉を出した篠懸(すずかけ)の間に...
芥川龍之介 「上海游記」
...彼等の一群は今夜も亦篠懸(すずかけ)を黄ばませる秋風と共に銀座へ来ているかも知れないのである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...路の右左に枝をさしかはせた篠懸(すずかけ)にも...
芥川龍之介 「東洋の秋」
...篠懸の葉ばかりきらびやかな日比谷(ひびや)公園の門を出た...
芥川龍之介 「東洋の秋」
...篠懸(すずかけ)ガブリエレ・ダンヌンチオ白波(しらなみ)の...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...一本の篠懸(すずかけ)の樹が緑の葉をさらさらと鳴らしている中庭を通って行ける裏手の一つの建物の中では...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...家の背後の篠懸の樹の中にいる雀と...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...中庭の例の篠懸の樹のさらさらと動く葉影で絶えず変化する斑(まだら)模様をつけられている三番目の室は...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...篠懸(すずかけ)は新しい樹皮をまとっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...牡丹に唐獅子篠懸(すずかけ)に巡査也久良伎はじめて街路樹に篠懸(すずかけ)(プラタナス)が採り上げられたころ...
正岡容 「大正東京錦絵」
...夕雨(ゆうだち)の篠懸乾(すずかけほ)しに舎(やど)りけり斧卜(ふぼく)子を褒(ほ)めつゝも難(なん)少しいふ北枝(ほくし)に至っては...
柳田国男 「木綿以前の事」
...そうして必ずしも兜巾(ときん)篠懸(すずかけ)の山伏姿(やまぶしすがた)でなく特に護法と称して名ある山寺などに従属するものでも...
柳田国男 「山の人生」
...マルセーユの駅は美しい篠懸(すずかけ)の樹の並んだ小高い街の上にあった...
横光利一 「旅愁」
...矢代は篠懸の樹を下にめぐらせた城壁の上にのぼり...
横光利一 「旅愁」
...東野は篠懸の街路樹の芽を噴き出している色を見ると...
横光利一 「旅愁」
...篠懸の幹の下を池の方へ廻っていく半面の影は...
横光利一 「旅愁」
...並んだ篠懸の街路樹にこもった闇の中で...
横光利一 「旅愁」
...紫金襴(しきんらん)の篠懸(すずかけ)に白絖(しろぬめ)の大口を穿(うが)って...
吉川英治 「剣難女難」
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