...築山の底には石籠を設置し、土砂崩れを防いだ...
...築山(つきやま)の松の枝もしだれてゐた...
芥川龍之介 「庭」
...築山をひかへ老杉に圍まれて...
大町桂月 「鹿野山」
...築山や植込の模様から配石の工合まで...
豊島与志雄 「古井戸」
...嘗(かつ)て庭だったところに残っている築山(つきやま)の岩と...
原民喜 「永遠のみどり」
...するてえと……」築山(つきやま)のむこうに...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...すずしい音をたてていた築山のつづきの崖は...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...恰度築山が適度の勾配をつくつて居り...
牧野信一 「サクラの花びら」
...次第に築山へ昇つて行くのであつた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...門の扉を潜ると百日紅の繁茂した林の下を脱けて明るい築山へ登り...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...いつか築山の蔭から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...芝を植えた築山(つきやま)がある...
山本周五郎 「薊」
...泉も築山もみな麥畑にする耕作をやつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...ふと築山(つきやま)を仰ぐと...
吉川英治 「新書太閤記」
...――殿、殿、はやお時刻にござりますが」「お出ましとな!」元康の答えぬうちに、築山様はそばから口を容(い)れて、「近頃は、夜中にようお留守がかさみますが、今頃からいったい、何処へお出(い)ででござりますか」「御館へじゃ」元康は、取り合わずに、すぐ起ちかけたが、築山様は、それだけの説明では気がすまないのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...築山夫人に対しての堪忍(かんにん)も...
吉川英治 「新書太閤記」
...松風の築山陰(つきやまかげ)には...
吉川英治 「新書太閤記」
...本丸の広庭を抱いたその築山のうしろ方(かた)には...
吉川英治 「新書太閤記」
...広芝のあなたにも、築山のすそにも、まだ若菜(わかな)の色も木の芽も見えない春なのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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