...あの蟻の話以来すつかりおもちや箱に御無沙汰をしてゐたのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...そこで身を起して銭箱(ぜにばこ)の中から毎日節約して貯め込んだ十三枚の小銀貨と百八十の銅貨をさらけ出し...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...ガラス箱なんか、どこにも見えませんか...
海野十三 「超人間X号」
...机の抽斗や本箱の中の品物を...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...三台目の炭車(トロ)が箱を反転さした時に...
大阪圭吉 「坑鬼」
...姉の取り出した箱の中から端渓(たんけい)の硯(すずり)が現れたのを見ると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ごみ溜(た)めの箱を覆(くつがえ)した如(ごと)く...
谷崎潤一郎 「秘密」
...アーストロフ (壜を薬箱に納め...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...手に小さな拳銃と小さな紙箱とを持っていた...
豊島与志雄 「椎の木」
...――敵(かたき)は?」お常は千兩箱の山には目もくれずに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...濡れるのも構わず、泥の中に膝を突いて、暗渠に手を入れると、指先に触れたのは、固い箱が二つ、引出してみると、紛れもないそれは千両箱です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...空箱や筵(むしろ)を取除けた後に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私たちのお弁当箱の袋や...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...回転庖丁のついた箱を通って幅二吋(インチ)半の切身となって受桶へ落ちてくる...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...(箱根に二泊して小田原...
三浦環 「お蝶夫人」
...その箱の蓋を開いただけでも怪しいことがある……その代りこの鼓を持ち伝えてさえおれば家(うち)の中に金が湧くと言い伝えられた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...その野猫のひとみのような四日月が、紺の深い夕空に懸っているのを仰いで、「おお、思わず遅くなった」「帰ろうぜ、山の会堂へ」針屋の振分(ふりわけ)、人形箱など、あたふたと身につけると、彼等は風のごとく岡の空屋敷から消えました...
吉川英治 「江戸三国志」
...挟み箱に腰をおろした...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索