...その錫箔を剥(は)がしてみた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...近づくに従って、その大男程もある仏像が、金箔の内側で、ひそかに、ひそかに、呼吸をしている様にさえ思われる...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...彼の邸に雇ってあった医師の説明に依ると金箔の為めに体中の毛孔を塞がれて死んだのであろうと云う事でした...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...すぐ箔が剥げて了ひますからな』と言つた...
田山録弥 「不思議な鳥」
...捧げまつらむ其角に光る黄金(こがね)の箔つけて』しか念ずるをアテーネー神女パラスは納受しぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...錫箔のやうな池の水面を愛しよう……私は私自身を救助しよう...
富永太郎 「秋の悲歎」
...幾筋もの銀箔が垂れ懸って...
豊島与志雄 「古木」
...威厳の箔(はく)をつけたあらゆる汚物を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「時代の箔(はく)をつけた古代の婦人よ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...せめもの慰めではありませんか――佐久間の下女は箔付の縮れ髪――などは洒落たものですね...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ベタベタと金箔(きんぱく)を置かれてゐるところだつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...全身に金箔を置かれたお静は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縫箔のある小袖に精巧な地の薄衣(うすぎぬ)をかぶった優美な旅姿をしていたことだったろう...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...金箔付きの偽君子と言うべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...之を燒て其金箔の地金を利するの時勢なりしものが...
福沢諭吉 「帝室論」
...ジョージ・ヘアデール卿の義理の息子という箔で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...革胴(かわどう)は真っ黒な漆塗(うるしぬり)に箔(はく)を置き...
吉川英治 「茶漬三略」
...金箔と五色の泥彩で塗られ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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