...中には沼南が顔に泥を塗られた見にくさを箔(はく)でゴマカそうとするためのお化粧的偽善だというものもあるが...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...金箔塗りの装飾網...
谷譲次 「踊る地平線」
...その後にサムナー・テーンターやグラハム・ベルらの研究によって錫箔(すずはく)の代わりに蝋管(ろうかん)を使うようになり...
寺田寅彦 「蓄音機」
...金箔(きんぱく)のはげた木のわくのうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その金箔附きの破牢人である自分たちを...
中里介山 「大菩薩峠」
...金箔付の化物屋敷にされてしまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...金箔付(きんぱくつ)きの神楽師だと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...洋紙に箔(はく)を置いて英吉利(イギリス)めいた葵(あおい)の幾何(きか)模様を規則正しく数十個並べている...
夏目漱石 「虞美人草」
...当時は錫箔(すずはく)を置いた金属板でしたが――それを逆に廻して...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...全身に金箔を置かれたお静は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」「金の茶釜の見世物だろう」「その通りで」「金の茶釜の正体が張子(はりこ)に金箔(きんぱく)を置いたのとでも判ったのかい」「そんなつまらねえ話じゃありません」「金の茶釜を盗むあわて者があったんだろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...床の上には棺に供えた団子(トワンツー)や供養の金箔紙(ターキン)...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...あんたのやりかたは箔(はく)が剥(は)げちゃったんだもの...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...金箔付きのパクリだろう...
夢野久作 「焦点を合せる」
...掛けたあの人の銀短冊の箔(はく)の黒くなつたのが自身の上に来た凋落と同じ悲しいものと思つて鏡子は眺めて居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
...質屋と物産交易を兼ねた老舗(しにせ)看板の金箔(はく)も古いわが家の宵の大戸をドンドン叩いた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...箔屋町(はくやちょう)の蒲焼屋「宮戸川(みやとがわ)」の門口へ入って来た浪士がある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...金箔(きんぱく)の高札(こうさつ)を立てて試合の者を求めたというのである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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