...父は店先でトン/\と桶の箍(たが)を篏(い)れてゐたし...
石川啄木 「二筋の血」
...ぽんと言ふやうに釣瓶(つるべ)の箍(たが)が嚔(くさめ)をした...
泉鏡花 「雨ばけ」
...沖縄に金の箍をはめて延宝三年(西暦一六七五)にこの世を辞しました...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...張箍(はりわ)の女袴(をんなばかま)を穿(は)いた官女(くわんぢよ)よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...張箍(はりわ)の女袴(をんなばかま)を穿(は)いた女...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...身体を締めつけていた箍(たが)を外した途端にぷうと膨(ふく)れたといったような...
高見順 「如何なる星の下に」
...箍(たが)をはめたのは徳川氏です」「左様...
中里介山 「大菩薩峠」
...余は此を聞いてさつき博勞をたづねる時分に大桶へ箍をを」]打込んで居た桶屋のことを思ひ出してあゝいふ職人仲間にこんなものがあるのかとゆかしい心持を禁じえなかつた...
長塚節 「佐渡が島」
...会堂の半ばを領するような素晴らしく大きな箍骨(ルーロ)を入れた着物をきてやって来たため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...聞いたかい?おいらの頭はしつかりしてるがめつかち村長のどたまの箍はえらくゆるんでグラグラしてるぞ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...はめろや鋼鉄(はがね)の箍を!鋼鉄(はがね)の箍はめ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...顔の美人粧(パッチ)と袴の箍骨(フーブス)を取りながら...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...又或は竹を割って桶(おけ)の箍(たが)を入れるような事から...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「たがかけのたがたがかけて帰るらん」と吟じた箍(たが)すなわち桶輪だ...
南方熊楠 「十二支考」
...そして鉄の箍(たが)を脱(はず)すように...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...また同じ町で白木で箍(たが)の入った桶類によい形のを見かけます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...銅(あか)の箍(たが)がかかっていた...
山本周五郎 「青べか物語」
...背後(うしろ)から鉄の箍(たが)かと思われるような両腕をまわして締めつけた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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