...さうして次(つぎ)の六箇月(かげつ)の間(あひだ)に一割(わり)一分(ぶ)下(さが)つた譯(わけ)である...
井上準之助 「金解禁前後の經濟事情」
...そして一箇月ほど過ぎました...
梅崎春生 「Sの背中」
...「自分がそこにいたのは三箇月ぐらいなもんですが...
梅崎春生 「狂い凧」
...それから数箇月後までも...
海野十三 「火星兵団」
...八月の三箇月間は...
太宰治 「右大臣実朝」
...あの言葉、この言葉、三十にちかき雑記帳それぞれにくしゃくしゃ満載、みんな君への楽しきお土産(みやげ)、けれども非運、関税のべら棒に高くて、あたら無数の宝物、お役所の、青ペンキで塗りつぶされたるトタン屋根の倉庫へ、どさんとほうり込まれて、ぴしゃんと錠(じょう)をおろされて、それっきり、以来、十箇月、桜の花吹雪より藪蚊(やぶか)を経て、しおから蜻蛉(とんぼ)、紅葉も散り、ひとびと黒いマント着て巷(ちまた)をうろつく師走にいたり、やっと金策成って、それも、三十にちかき荷物のうち、もっとも安直の、ものの数ならぬ小さい小さいバスケット一箇だけ、きらきら光る真鍮(しんちゅう)の、南京錠ぴちっとあけて、さて皆様の目のまえに飛び出したものは、おや、おや、これは慮外、百千の思念の小蟹、あるじあわてふためき、あれを追い、これを追い、一行書いては破り、一語書きかけては破り、しだいに悲しく、たそがれの部屋の隅にてペン握りしめたまんま、めそめそ泣いていたという...
太宰治 「二十世紀旗手」
...僕たちの一箇月分の給料とほぼ相似たるものだからな...
太宰治 「春の枯葉」
...雪子がざっと二箇月半ぶりに東京から戻ったのは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それから二箇月程立って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それが二三箇月や二三年でなく...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...一箇月六十ルウブル近い収入になる...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...二三箇月してから...
夏目漱石 「永日小品」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...――この両年とも労働者は収穫の続く三箇月の間ひどい寒さと湿気とに曝された――しかし主としては...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...或日の夕方の時俺はこの一箇月ばかり食物が実に不味(まず)いことをつく/″\と考へて見た...
村山槐多 「悪魔の舌」
...少くも五月六月の二箇月が介(はさ)まつてゐたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかしその別荘は出来上ってから三箇月ばかりというもの閉め切ったまんまで...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...その一箇月後の今朝になってキッカリと私を呼び醒ましてくれたのかも知れない……が……いずれにしても今日の午前中...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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