...』と無造作に答へて縁側に腰を掛けた...
石川啄木 「鳥影」
...小室は最早何の受答も得しなかつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...その後何日たっても政府の回答はえられなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...(二)民間地文学的説話(イ)干満潮の理由如何 「アイヌ」神話は答えて曰く...
高木敏雄 「比較神話学」
...悦子もいつの間にか覚え込んだ独逸語で云いながら手を振って答えた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...』と老人は答えた...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「いいえ」月丸は、庄吉に、答えもしないで、どんどん、近づいて来た...
直木三十五 「南国太平記」
...するとお民は赤坂の或待合に女中をしていたことがあると答えたので僕は心窃に推測の違っていなかった事を誇ったような事もあった...
永井荷風 「申訳」
...「ぼくは二十三だ」と答えた...
夏目漱石 「三四郎」
...この奇問には細君も何と答えてよいか分らんので「恐(こわ)い顔をして這入りました」と返事をして多々良君の方を見る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...此の家で馴染に成ったのか、と重ねて訊きますと、ええそうよ、今は迚(とて)も大熱々の最中よ、フリのお客なんかテンデ寄せ付けないわ、貴方、一眼惚れ?――と突込んで参りますので、いや飛んでもない、よしんば惚れた所で他人(ひと)の情婦(いろ)じゃ始まらない、只一寸気んなる事があったんでね、ととぼけますと、気んなる事って何あに、此方が却って気ンなるミタイダワ、と来ますので、名前はおふささんと云うんだろ、実はあの女(ひと)と同じ名前の、而(しか)も顔から姿迄そっくりの女を知って居るんでね、何かい、あの人は丸髷を結って居たが、人の細君なのかい、旦那は何をして居るんだい?――とさり気無く追及して参りますと、相手は聊か此方の熱心に不審を抱いたものか、一寸の間警戒の色を示しましたが、生来がお喋りなので有りましょう、ええそうよ、お察しの通りよ、何でも御亭主って云う人が破落戸(ならずもの)見たいな人で、小説書きなんですって、文士って駄目ね、浮気者(もん)が多くって、貴方、文士だったら御免なさい、と答えました...
西尾正 「陳情書」
...「子供達はあの邊へ遊びに行くことがあるのかな」「滅多に參りませんが」答へたのは嫁のお信でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰も確りとした答へを與へるものはありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それには答えなかった...
久生十蘭 「蝶の絵」
...男の方即ち幽霊が答えるには...
正岡子規 「死後」
...すぐ訊かれたことに答えられないのが...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...宗室はそれに答えて...
吉川英治 「新書太閤記」
...私と諸口さんが時々ぽつぽつと受答えする程度であった...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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