...」藤左衛門は、こう云って、伝右衛門と内蔵助(くらのすけ)とを、にこにこしながら、等分に見比べた...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...しばらくの間私と絵とを等分に見くらべていたが...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...当惑気に私共の顔を等分に瞰下(みおろ)すのであつたが...
石川啄木 「刑余の叔父」
...微笑を浮べながら二人の証人を等分に見較べるようにした...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...等分に見較べながらつっ立っていた...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...目脂(めやに)の浮いた眼で博士の顔と紙幣とを等分に見くらべた...
薄田泣菫 「茶話」
...胡坐をかいた膝の上に兩肱を乘せてふら/\と體を動かし乍ら微笑を含んで五十嵐と細君の顏を等分に見る...
高濱虚子 「俳諧師」
...等分に鏡の中で見分けながら...
辰野九紫 「青バスの女」
...舞台の小春とを等分に眺めた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...「何だ」主膳は法帖とお絹の面(かお)を等分に見る...
中里介山 「大菩薩峠」
...双方へ向けて等分に話をした...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...その水を等分に分けて飲むことにきめ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...私と御面師の顔を等分にじっと睨めていた...
牧野信一 「鬼涙村」
...明けの空と四方の暗を等分に見交わしておりましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼の浮かない横顔と舞台の方とを等分に見つつ...
吉川英治 「私本太平記」
...母子のすがたを等分に見ながらいった...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉は眼をうつして傍らにいた堀久太郎秀政と秀勝とを等分に見てからこう云い出した...
吉川英治 「新書太閤記」
...のた打つ影とを等分に眺めながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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