...父の心と君の心とをうかがうように声のするほうと君のほうとを等分に見る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...『人殺しがあったっていうじゃありませんか?』妻君は夫と私の顔を等分に見て笑っています...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...春夏秋冬四季の現れが等分に行われている我が日本の如き国は少(すくな)いかと思います...
高浜虚子 「俳句への道」
...要はそれら四季の変化が等分に行われてその現象が絶えず転換し...
高浜虚子 「俳句への道」
...千々岩と山木を等分に憤りを含みたる目じりにかけつつ「御厚意かたじけないが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...盃の中に湛(たた)えられた酒とを等分に見比べていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...外湾(そとうみ)との暮れゆく姿を等分にながめながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...与八と郁太郎とを等分に見おろしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...心棒と兄の顔を等分にみながらニヤニヤと笑つた...
中原中也 「耕二のこと」
...彼はちょっと立ち留まって細君の顔と派出(はで)やかな模様(もよう)とを等分に見較(みくら)べた...
夏目漱石 「明暗」
...二等分に帯をひっぱって寝た...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...」私は二人の顔を等分に見詰めた...
牧野信一 「鬼涙村」
...私と御面師の顔を等分にじっと睨めていた...
牧野信一 「鬼涙村」
...別に醤油一杯と味淋一杯と酢一杯とを三等分にしてよく煮詰めて火から卸(おろ)した時鮪の身を入れると鮪の端が少し白くなる...
村井弦斎 「食道楽」
...スポンジソースにすれば玉子と砂糖を等分に混ぜて湯煎にしながら泡立ててカステラの原料のようにしたものです...
村井弦斎 「食道楽」
...母子のすがたを等分に見ながらいった...
吉川英治 「新書太閤記」
...三人に等分に分けてやってください...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
...私の顏と傘とを等分に見比べながら...
若杉鳥子 「烈日」
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