...」藤左衛門は、こう云って、伝右衛門と内蔵助(くらのすけ)とを、にこにこしながら、等分に見比べた...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...『人殺しがあったっていうじゃありませんか?』妻君は夫と私の顔を等分に見て笑っています...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...蛋白質と澱粉と含水炭素と等分に混ぜて模範的に試験管のなかで拵へたやうな身体(からだ)をしてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...先(ま)ず明治・大正・昭和三時代の句をほぼ等分に採ったことになった...
高浜虚子 「五百句」
...母と子とに等分に属するなどは不可能な事である...
太宰治 「メリイクリスマス」
...めがねの上から子供とお客とを等分に見ながら...
寺田寅彦 「先生への通信」
...然しそう囁き合う人達の顔と乞食の姿とを等分に見比べながら...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...蝋燭の光で等分にながめて...
中里介山 「大菩薩峠」
...がんりきの言葉を等分に耳に入れている不破の関守氏は...
中里介山 「大菩薩峠」
...」先生は僕達の顔とF先生の顔とを等分に眺めながらニヤニヤしておられる...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...その三つが等分に入交ったようなとでも言ッたら...
久生十蘭 「湖畔」
...」裁判長は書類と被告席とを等分に見てから名前を呼んだ...
平出修 「公判」
...私と御面師の顔を等分に凝つと睨めてゐた...
牧野信一 「鬼涙村」
...等分に眺めた彼は「馬鹿奴...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...等分に生と死とに属している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...秀吉は眼をうつして傍らにいた堀久太郎秀政と秀勝とを等分に見てからこう云い出した...
吉川英治 「新書太閤記」
...のた打つ影とを等分に眺めながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...七つの御飯茶碗へ等分にかけ分ける...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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