...お敏と荒物屋のお上さんとを等分に見比べて...
芥川龍之介 「妖婆」
...父の心と君の心とをうかがうように声のするほうと君のほうとを等分に見る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...微笑を浮べながら二人の証人を等分に見較べるようにした...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...舞台の小春とを等分に眺めた...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...換言すれば週期的運動の位相がほぼ等分にちがっているほうが乗客の待ち合わせる時間を均等にし従って乗客の数を均等に分布する点で便利であろうと思われる...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...涙でくしゃくしゃになった目で両親の顔を等分にながめながら飲んでいる...
寺田寅彦 「花物語」
...盃の中に湛(たた)えられた酒とを等分に見比べていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...外湾(そとうみ)との暮れゆく姿を等分にながめながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...広田先生は寺とペンキ塗りを等分に見ていた...
夏目漱石 「三四郎」
...これは?」平次は娘と用人の顏を等分に見比べました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その三つが等分に入交ったようなとでも言ッたら...
久生十蘭 「湖畔」
...その水を等分に分けて飲むことにきめ...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...持駒と盤面とを等分に睨めまわして...
火野葦平 「花と龍」
...残りの獲物を三人にできるだけ等分に分け...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...別に醤油一杯と味淋一杯と酢一杯とを三等分にしてよく煮詰めて火から卸(おろ)した時鮪の身を入れると鮪の端が少し白くなる...
村井弦斎 「食道楽」
...別にサラダ油と西洋酢と等分に交(ま)ぜて塩胡椒を加えた中へ今の菜を細かく刻んで和(あ)えてパンの間へ挟みます...
村井弦斎 「食道楽」
...等分に部屋を領している...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...正木博士と私の顔を霞んだ眼で等分にキョロキョロと見比べると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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