...覺束なくも第一義の問題に立ち向つて行く...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...一方の血路を切り開いて兎(と)も角(かく)も乗り切ることが第一義であった...
海野十三 「軍用鼠」
...その世界のみが自分の第一義的な世界であり...
寺田寅彦 「科学と文学」
...尤もラスクなどはその判断論に於て判断が論理現象の第一義ではないことを主張しているが...
戸坂潤 「性格としての空間」
...ただ唯物論研究会の第一義的な仕事と銘打っては多少憚りありというので...
戸坂潤 「読書法」
...宗教の第一義的な真理が...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...とにかく有難涙の溢れるほど自分の第一義的な理想を尊敬しているので...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それは第一義的なものではなく...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...無上甚深微妙法 百千萬劫難遭遇我今見聞得受持 願解如来第一義それから声が高くなって...
豊島与志雄 「霊感」
...人生の第一義は道義にありとの命題を脳裏(のうり)に樹立するが故(ゆえ)に偉大なのである...
夏目漱石 「虞美人草」
...成程(なるほど)是等(これら)の作物は第一義の道念に触れて居るかも知れぬ...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...相互を残りなく解するというが愛の第一義であるということすら分らない男なのだから仕方がない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...第一義として働いたのであった...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...詩的精神の第一義感なるものは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...ほかの事は先ずさておいて、第一義的に、あなたの作品と人間からホントの影響を受けたいと思って来ているんですよ...
三好十郎 「好日」
...平手幹太郎自身にとって第一義ではないんだ...
山本周五郎 「花も刀も」
...第一義のまえには親を滅してもよいと思っていました...
山本周五郎 「風流太平記」
...社交の第一義とまでに尊重して来た東洋の人々を相手とする芸術家の間に「鼻の動的表現」が問題とならぬのは...
夢野久作 「鼻の表現」
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