...第一義的立場に於ては俳句も短歌もない...
種田山頭火 「其中日記」
...殊に公平を第一義とする史学に喙(くちばし)を容(い)るるものに在りては...
津田左右吉 「仏教史家に一言す」
...近代の物質的科学は人間の感官を追放することを第一義と心得て進行して来た...
寺田寅彦 「試験管」
...その構造の如何なる部分に如何なる移動が起ったかが第一義的の問題である...
寺田寅彦 「地震雑感」
...第一義と第二義を判別し...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...そうしてこのような災害を避けるためのあらゆる方法施設は火事というものの科学的研究にその基礎をおかなければならないという根本の第一義を忘却しないようにすることがいちばん肝要であろうと思われるのである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...107 戰は宇宙の第一義と説けるグリース哲人ヘラクリタスは此句を責む――アリストートルの倫理學に之を説くよし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...併し一般に社会がそうであるように、群衆乃至集団の本質は、第一義的に、決して心理的乃至精神的なものに求められてはならない*...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...皇道精神の涵養を第一義として実施さるべきなり...
戸坂潤 「社会時評」
...人間と人間とを結ぶ客観的な関係は第一義的に実在的ではあり得ないというのだったから...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...天より賜わる性格はこの時始めて第一義において躍動する...
夏目漱石 「虞美人草」
...第一義として働いたのであった...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...心持ちは第一義に居ても...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...クリスト教にとつて第一義のものは「信」の一字であるといふ...
北條民雄 「精神のへど」
...第一義なものにのみ...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...第一義なものにのみ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...念仏をもって往生の第一義としておるが...
吉川英治 「親鸞」
...その「形態」は第一義の意味を持つべきであるが...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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