...然るにお前はよくこの第一義の要求を忘れてしまって...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...始終第一義的に情実にまげられないやうに活きやうと努力してお出になるかたとしてはそれも誠に余儀ないことだと思ひます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一五年一月号)」
...一方の血路を切り開いて兎(と)も角(かく)も乗り切ることが第一義であった...
海野十三 「軍用鼠」
...之では吏道の折角の第一義が判らぬ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...吾々にとっては第一義的な問題でなくてはならなかったのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...君の腹にある壮快が第一義に活動して...
夏目漱石 「虞美人草」
...所で此種の作物に対する賞讃の辞を聞くと第一義とか...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...これらは第一義的な重要性があるとされていた...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...詩の持っている第一義感の精神と共通している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...第一義的な、根本的なものを欠いてゐる限り、それはマルクス主義文学の作品としては低く評価されねばならぬであらう...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...第一義はまさに、それ自体としては無価値ながら、それを組み合わせて、美的形象が余裕綽々(しゃくしゃく)たる優越をもって作り出される素材にあるはずですからね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...かかるもののみ第一義である...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...かかるもののみ第一義である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...トムの悩みを第一義に考えなくッちゃあ」「亀田を救うことかい」「むろんさ」「だれか名案はないかしら」お光が...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...武士の第一義に殉(じゅん)じようとするのが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...それが解(げ)せんことの第一義でござる」返答によっては...
吉川英治 「親鸞」
...人間の第一義ですからな」「…………」綽空はそこにいるのかいないのか分らぬように黙然(もくねん)としていた...
吉川英治 「親鸞」
...また世俗諦すなわち第一義諦という実在論的な立場を取るがゆえでもない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??