...人生の第一義に参する者の自信とを捜し求めるとき...
阿部次郎 「帰来」
...もっともこれらの人の名はすでになかば歴史的に固定しているのであるからしかたがないとしても、我々はさらに、現実暴露(ばくろ)、無解決、平面描写、劃一(かくいつ)線の態度等の言葉によって表わされた科学的、運命論的、静止的、自己否定的の内容が、その後ようやく、第一義慾とか、人生批評とか、主観の権威とか、自然主義中の浪漫的分子とかいう言葉によって表さるる活動的、自己主張的の内容に変ってきたことや、荷風氏が自然主義者によって推讃(すいさん)の辞を贈られたことや、今度また「自己主張の思想としての自然主義」という論文を読まされたことなどを、どういう手続をもって承認すればいいのであるか...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...それを第一義とし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...第一義と第二義を判別し...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...こういう視角が第一義的なのだ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...第一義が躍然とあらわれる...
夏目漱石 「虞美人草」
...第一義として働いたのであった...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...詩的精神の第一義感的なるものは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そしてかうした第一義的の貴重な創作を見ることは...
萩原朔太郎 「月に吠える」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...かかるもののみ第一義である...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...人類の歴史を動かす第一義の要因を種族闘争に見出(みいだ)すものは...
矢部貞治 「政治学入門」
...「朱雀調べ」に関する限りそのこと第一義で割り切っていて...
山本周五郎 「風流太平記」
...第一義のまえには親を滅してもよいと思っていました...
山本周五郎 「風流太平記」
...なにしろ花田の兄も休さんも第一義で凝り固まってるんだからな...
山本周五郎 「風流太平記」
...常にその第一義の性愛であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...それが解(げ)せんことの第一義でござる」返答によっては...
吉川英治 「親鸞」
...人間の第一義ですからな」「…………」綽空はそこにいるのかいないのか分らぬように黙然(もくねん)としていた...
吉川英治 「親鸞」
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