例文・使い方一覧でみる「笨」の意味

...余りに教養のある粗笨漢だ... 余りに教養のある粗笨漢だの読み方
芥川龍之介「江口渙氏の事」

...Ｋ君の粗笨なる思索のールの底に... Ｋ君の粗笨なる思索のールの底にの読み方
阿部次郎「三太郎の日記　第一」

...如何にも粗笨（そほん）で浅薄です... 如何にも粗笨で浅薄ですの読み方
伊藤野枝「新らしき婦人の男性観」

...藻掻けば藻掻くほどすべてが粗笨（そほん）に傾き... 藻掻けば藻掻くほどすべてが粗笨に傾きの読み方
相馬泰三「田舎医師の子」

...わたしは最も粗笨（そほん）な時期においてさえ... わたしは最も粗笨な時期においてさえの読み方
ソーロー　Henry David Thoreau 神吉三郎訳「森の生活――ウォールデン――」

...僕の感傷性と硯友社とを一緒に考へるなどは頗ぶる粗笨（そほん）な頭だ... 僕の感傷性と硯友社とを一緒に考へるなどは頗ぶる粗笨な頭だの読み方
田山録弥「エンジンの響」

...彼豈（あ）に粗胆（そたん）笨腹（ほんぷく）の慷慨家ならんや... 彼豈に粗胆笨腹の慷慨家ならんやの読み方
徳富蘇峰「吉田松陰」

...今に至るまで依然として蒙昧粗笨（まうまいそほん）の域を脱せざるなり... 今に至るまで依然として蒙昧粗笨の域を脱せざるなりの読み方
ドストエウスキー　Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳「鰐」

...精密なようでかえって粗笨（そほん）ということもできるであろう... 精密なようでかえって粗笨ということもできるであろうの読み方
西田幾多郎「読書」

...雪の上に足跡があったかい」「あったようだよ」それ以上はこの女の粗笨（そほん）な記憶を引出す術（すべ）もありません...
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...占星術や錬金術から独立したときの天文学や化学が如何ほど幼稚で粗笨であらうとも...
平林初之輔「文学方法論」

...しかれども意匠の粗笨（そほん）複雑にして統一せざる... しかれども意匠の粗笨複雑にして統一せざるの読み方
正岡子規「古池の句の弁」

...『虚栗』の如く粗笨（そほん）ならず... 『虚栗』の如く粗笨ならずの読み方
正岡子規「古池の句の弁」

...ウェルゲランの作は粗笨蕪雜で... ウェルゲランの作は粗笨蕪雜での読み方
宮原晃一郎「スカンヂナヴィア文學概觀」

...粗笨（そほん）ですね... 粗笨ですねの読み方
宮本百合子「獄中への手紙」

...粗笨（そほん）な機械製品のみふえ... 粗笨な機械製品のみふえの読み方
柳宗悦「工藝の道」

...答　決してそういう粗笨（そほん）な断定を下しているのではない... 答　決してそういう粗笨な断定を下しているのではないの読み方
柳宗悦「工藝の道」

...精（くわ）しい人智も自然の叡智（えいち）の前にはなお粗笨（そほん）だと見える... 精しい人智も自然の叡智の前にはなお粗笨だと見えるの読み方
柳宗悦「苗代川の黒物」

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