...鍾馗は玄宗皇帝の笛を盗んだ鬼を捉(とら)えた人というし...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...床(ゆか)のうえにほかの小さい足音がひびくのを聞いたと思いますそして風の中にかすかに音楽が流れて眼に見えない笛があの子の足に調子をつけてるように思いましたショオンわたしにはあの子の足音だけしか聞えないメリイいま聞えます聖くない霊がここの家のなかで踊っているのですマアチンここへおいで...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...哀れっぽい調子の笛を聞くことがある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この沢山の笛の奇妙な騒音と...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...義雄の世話で笛村の學僕になつて行くと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それに交って、ピリピリと、警笛が鳴った...
海野十三 「空襲葬送曲」
...・こどもはなかよく椿の花をひらうては・せんだんの実や春めいた雲のうごくともなく・椿ぽとり豆腐やの笛がちかづく・人間がなつかしい空にはよい月やつぱり出てゐる蕗のとうのおもひで(改作)井師筆額字を凝視しつつ・「其中一人」があるくよな春がやつてきた(改作)二月二十一日なか/\寒い...
種田山頭火 「其中日記」
...笛塚山は後三年の役に...
近松秋江 「箱根の山々」
...遠くの方(はう)から飴売(あめうり)の朝鮮笛(てうせんぶえ)が響(ひゞ)き出した...
永井荷風 「すみだ川」
...汽笛が鳴った...
永井隆 「この子を残して」
...喉笛には紛(まぎ)れもない喰ひ破つた猛獸の齒型...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その笛の音こそはプラトオのエロス――靈魂の實在にあこがれる羽ばたき――である...
萩原朔太郎 「青猫」
...呻くたびにヒイヒイと篠笛のような音をたてる...
久生十蘭 「魔都」
...笛を聞いたので馬車を向けましたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...ラ氏は直ぐその笛を青年の前へつきつけて...
松永延造 「ラ氏の笛」
...笛のやうな音となり...
松本文三郎 「印度の聖人」
...「おまえは笛をどうかしたの...
室生犀星 「後の日の童子」
...同紙の無孔笛という一欄には...
吉川英治 「随筆 新平家」
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