...笙は、僅かに変化する継続的な音調(というよりも、むしろブーンブーンいう音)を立て続け、他の楽器は、時々それに入り込んだ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...牧羊神阜(をか)の上の森陰に直立(すぐだ)ちて牧羊の神パアン笙(しやう)を吹く...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...笙(ふえ)の音が聞えて来た...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...中から笙に合せて歌う歌声がかすかに聞えていた...
田中貢太郎 「西湖主」
...四まわると笙歌(しょうか)が下から聞えて来たが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...太鼓(たいこ)、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、琴(こと)、琵琶(びわ)なんぞを擁したり、あるいは何ものをも持たぬ手を膝(ひざ)に組んだ白衣(びゃくい)の男女が、両辺に居流れて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...重たいのをすべらすまいと指の先に力をいれて笙の笛みたいに環(わ)をつくる...
中勘助 「銀の匙」
...笙(しょう)を吹き...
南方熊楠 「十二支考」
...左大臣の七男が童(わらわ)の姿で笙(しょう)の笛を吹いたのが珍しくおもしろかったので帝から御衣を賜わった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...笙子嬢のことも云ったが...
山本周五郎 「半之助祝言」
...どうしてそんなことを仰しゃいますの」「それがあれなんです」半之助は冷やかに笙子嬢を眺めた...
山本周五郎 「半之助祝言」
...笙子嬢はさっと蒼(あお)くなり...
山本周五郎 「半之助祝言」
...笛の笙(しょう)歌を「オヒャラリヒウヤ」とタタキ附けるように云う時は筆者の気が抜けているのを呼び醒ますためであった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...小石川養生所(ようじょうしょ)の蘭方医小川笙船(しょうせん)という人にこれを鑑定してもらいますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...笙(しょう)をあわせて吹くごとき竹林(ちくりん)の風――ザザザザザッ……とそよぎ渡ったかと思うと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...奥(おく)で笙(しょう)をふいていた長谷川右近は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――その笙(しょう)やひちりきの音から伊勢の宮の稚児(ちご)の館(たち)が憶(おも)い出され...
吉川英治 「宮本武蔵」
...大きい方は二行に並んですわった八人の楽女が横笛、立笛、箏(そう)、笙(しょう)、銅(どうばつ)、琵琶(びわ)などをもって、二人の踊り女の舞踊に伴奏する...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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