...小さい笑窪(えくぼ)のある両頬(りょうほお)なども熟した杏(あんず)のようにまるまるしている...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...木部から稟(う)けた笑窪(えくぼ)のできる笑顔(えがお)が否応なしに吸い付いて来た...
有島武郎 「或る女」
...葉子は少しいたずららしい微笑を笑窪(えくぼ)のはいるその美しい顔に軽く浮かべながら...
有島武郎 「或る女」
...鼻は高くないが笑窪(えくぼ)が深い...
石川啄木 「天鵞絨」
...お定は、打見には一歳(ひとつ)も二歳(ふたつ)も若く見える方で、背恰好の乎(すらり)としたさまは、農家の娘に珍らしい位、丸顔に黒味勝の眼が大きく、鼻は高くないが、笑窪が深い...
石川啄木 「天鵞絨」
...笑ふ毎に笑窪(ゑくぼ)が出来た...
石川啄木 「二筋の血」
...世の中には結婚後八年目に初めて女房(かない)の笑窪(ゑくぼ)を発見(めつけ)たものがある...
薄田泣菫 「茶話」
...つまり亭主は女房(かない)の年齢(とし)で笑窪を二つ購(か)つた事になつた...
薄田泣菫 「茶話」
...女のやうに唯笑窪(ゑくぼ)を見せて済ます訳にも往(ゆ)かなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...女給仕が急に飴(あめ)ちよこのやうな甘い笑窪(ゑくぼ)を見せてちやほやしてくれた...
薄田泣菫 「茶話」
...笑う時左の頬に可愛い笑窪が出来た...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...◇姉さ こつち見なちよいと顔見せな頬の笑窪は誰にもろた◇頬の笑窪はお母さんがくれた転んで失(なく)すなと言ふてくれた◇切れる鼻緒の下駄ならいやだころびやお母さんにしかられる素顔の美人は見ることが出来てもさすがは山間のへき地だけに...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...子供のように笑窪のある手の甲で脣のはたを拭いた...
林芙美子 「帯広まで」
...娘は片笑窪をみせて一寸おじぎをするとそのまゝ奧へ引つこんで行つてしまつたけれども...
林芙美子 「風媒」
...笑窪の顔をみせて言った...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...傍に立って誰れかれへ挨拶をしている笑窪のよった愛想のいい洋装の婦人は...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...笑窪のよったあどけない顔で...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...下膨れの落ちついた頬に笑窪が洩れる...
横光利一 「榛名」
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