...小さい笑窪(えくぼ)のある両頬(りょうほお)なども熟した杏(あんず)のようにまるまるしている...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...木部から稟(う)けた笑窪(えくぼ)のできる笑顔(えがお)が否応なしに吸い付いて来た...
有島武郎 「或る女」
...鼻は高くないが笑窪(えくぼ)が深い...
石川啄木 「天鵞絨」
...笑ふ毎に笑窪(えくぼ)が出來た...
石川啄木 「二筋の血」
...笑ふ毎に笑窪(ゑくぼ)が出来た...
石川啄木 「二筋の血」
...すつかり白状して初めて笑窪を見せたといふ事だ...
薄田泣菫 「茶話」
...つまり亭主は女房(かない)の年齢(とし)で笑窪を二つ購(か)つた事になつた...
薄田泣菫 「茶話」
...女のやうに唯笑窪(ゑくぼ)を見せて済ます訳にも往(ゆ)かなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...女給仕が急に飴(あめ)ちよこのやうな甘い笑窪(ゑくぼ)を見せてちやほやしてくれた...
薄田泣菫 「茶話」
...若奴は優しい顔に笑窪(えくぼ)を見せて羞(はず)かしそうにしながら...
近松秋江 「霜凍る宵」
...少し細長い笑窪の出来た...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...何を感じてか左の頬に軽く笑窪をよせて...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...◇姉さ こつち見なちよいと顔見せな頬の笑窪は誰にもろた◇頬の笑窪はお母さんがくれた転んで失(なく)すなと言ふてくれた◇切れる鼻緒の下駄ならいやだころびやお母さんにしかられる素顔の美人は見ることが出来てもさすがは山間のへき地だけに...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...子供のように笑窪のある手の甲で脣のはたを拭いた...
林芙美子 「帯広まで」
...娘は片笑窪をみせて一寸おじぎをするとそのまゝ奧へ引つこんで行つてしまつたけれども...
林芙美子 「風媒」
...眼鼻だちのぱらりとした笑窪の顔が愛嬌だったし...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...笑窪の顔をみせて言った...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...笑窪のよったあどけない顔で...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
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