...それと全く同じことを同じ三人がいついかなる場所で話し合ってもこの場合と同じように笑えるかどうか...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...情に熱して数字を忘るるの愚を笑える千々岩も...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...仰せのごとくと笑えるように)……どうか今後ともごひいきを……」避け得られぬ閑話の両三句...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...笑える哲学者であることを...
戸坂潤 「読書法」
...笑える時に笑えない人...
中里介山 「大菩薩峠」
...思っただけでも胸がおどる裸一貫のわたしらが堂々と乗りこんでゆきおおこのわたしらわたしらのタコだらけの手真黒に焼けたおでこただ一つの心臓二本の足二本の腕にあらゆる権力と最上の美しさを打ちたてる日働いて笑える働いて肥えるおおその日...
中野鈴子 「歓喜」
...笑えるははたとやめて「この帳(とばり)の風なきに動くそうな」と室の入口まで歩を移してことさらに厚き幕を揺り動かして見る...
夏目漱石 「薤露行」
...今話すことの出来るのは何と笑える...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...笑えるけれど、腹も立つ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何だかあなたも笑えるような御様子でしたね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あなたにしても、ユリがアンポンになってしんみりしているのをお想いになると、笑えるでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...笑えるという、その目元、口元まざまざと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こう書いて今日は笑えるから嬉しいわ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...笑える位のものだわ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...浅い短かい呼吸の中でも笑えるのだ...
三好十郎 「冒した者」
...この年寄りがシベリヤまで歩いて行く気を起しているのですぞ! 笑える奴があったら笑って見ろい! そんな奴ぁ...
三好十郎 「鈴が通る」
...怒れる者、悲しめる者、苦しむ者、愚かなる者、笑える者、悉(ことごと)くの衆生がこの世界に集る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...大勢で賑(にぎや)かによく働きよく笑える家庭が理想だった...
吉川英治 「新書太閤記」
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