...法師の後(うしろ)に従うた聖衆(しょうじゅ)の車馬剣戟と力を競うて見るがよいわ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...即ち人間の実生活の上にこれを応用することについて各国が相競うのである...
大隈重信 「始業式訓示」
...かくの如く互いに壮麗高大を競う今日となっては...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...着る物に都雅(みやび)を競う面白さはなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...もともと派手を競うのは持ち前の負けじ魂に発しているのでその目的に添(そ)わぬ限りは妄(みだ)りに浪費することなくいわゆる死に金を使わなかった気紛(きまぐ)れにぱっぱっと播(ま)き散らすのでなく使途を考え効果を狙(ねら)ったのであるその点は理性的打算的であったさればある場合には負けじ魂がかえって貪慾(どんよく)に変形し門弟より徴(ちょう)する月謝やお膝付(ひざつき)のごとき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...こうした趣向の新しさを競う結果は時にいろいろな無理を生じる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...このことで競うなら今まであったどんなやつにだって負ける気すらせんのですわ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「赤毛連盟」
...この君臣技を競うという...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...孔雀(くじゃく)は妍(けん)を競う宮女(きゅうじょ)のように羽根をひろげて風の重みを受けておどおどしている...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...読者のチャンスは自己の機知を合理的な探偵と競うところにある...
平林初之輔 「文芸は進化するか、その他」
...花の品評会の賞品を競う園芸家は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...供わった娘は後日良縁を得とて競うてこれに中らんと望む...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ少しの御愛寵(あいちょう)の差を競うのに意義があるのだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...二つが一つになって美しさを競うている場合があるのです...
室生犀星 「陶古の女人」
...あるいは温室にあるいは野辺にその香を競うた...
柳宗悦 「北九州の窯」
...波濤の音に競うて声は最も高く...
柳田国男 「雪国の春」
...白木の箱に献金の札を立て競うて参与所に集るもの...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...彼らは互にその仕事の低廉と完全において競うのである...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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