...如何(いか)にも列強の軍備を競うは明らかに兵禍の端を成するものであり...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...色刷の一枚ごとの美しさを競うように...
鷹野つぎ 「虫干し」
...芸術の名に値いせざる歌謡演劇に一時の慰楽を競うのは...
田辺元 「メメント モリ」
...美しさを競うて飾り立てた店先を軒ごとに覗き込んでいた...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...彼らは競うて、音楽や高級の詩の話をもちかけてきた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吹けよ河風上れよ簾(すだれ)の三下(さんさが)りに呑(の)めや唄(うた)えの豪遊を競うものは稀(まれ)であったが...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...この君臣技を競うという...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...トリックの新奇を競う結果...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...それは船のマストと高さを競うほども高いのであるから...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...豈(あに)外国に競うて文明を争うに遑(いとま)あらんや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...山村と龍二は相競うて運動を続けてゐた...
牧野信一 「或る日の運動」
...広場の中央にある方尖塔(オベリスク)の下に先を競うて駈けつけるのである...
牧野信一 「山彦の街」
...花の品評会の賞品を競う園芸家は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...苅り手競うてこれを捕う...
南方熊楠 「十二支考」
...二つが一つになって美しさを競うている場合があるのです...
室生犀星 「陶古の女人」
...さればいずれが正なりや競うて見ん」「たやすいこと...
吉川英治 「三国志」
...――僧正の位階とか、金襴(きんらん)のほこりとかなら、むしろ、もっと赤裸な俗人になって、金でも、栄誉でも、気がねなく争ったがよいし、学問を競うなら、学者で立つがよいし、職業としてなら、他人(ひと)に、五戒だの精進(しょうじん)堅固などを強(し)いるにも及ぶまい、また、強いる権能もないわけではありませんか」範宴は、黙然とうなずいた...
吉川英治 「親鸞」
...古今(こきん)の調べを詠み競う人たちの屋根は...
吉川英治 「平の将門」
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