...五覇七国雄強を競うて生民堵に安んぜざる事...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...なでしこの類が千紫万紅を競うている...
大杉栄 「獄中消息」
...江戸は美食を競うところであって...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...而して互に富國強兵の術を競うて...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...当時災害に遭って物質的にも精神的にも飢え切っていた市民は競うてこの震災版を求めること渇者の水に於ける如くで...
中里介山 「生前身後の事」
...豈(あに)外国に競うて文明を争うに遑(いとま)あらんや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...嫉妬の念を絶ちて相競うの勇気を励まし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...蝉の声が益々落日の蔭でピツチを競うてゐる梢を見上げた...
牧野信一 「創作生活にて」
...ただ「世の中は」の歌のごとく古意古調なるものが『万葉』以後においてしかも華麗を競うたる『新古今』時代において作られたる技量には驚かざるを得ざる訳にて...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...花の品評会の賞品を競う園芸家は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...和算家は競うて解義を試みる...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...苅り手競うてこれを捕う...
南方熊楠 「十二支考」
...競うてこれを慰むるに力(つと)め...
南方熊楠 「十二支考」
...山は既に春深く樹々(きぎ)は緑を競う...
柳宗悦 「全羅紀行」
...金銀宝石と光輝を競うことが...
柳田国男 「海上の道」
...街路樹の大きさと年を競うように周囲の建物もまた古かった...
横光利一 「旅愁」
...わたくしの功を競うな...
吉川英治 「新書太閤記」
...――僧正の位階とか、金襴(きんらん)のほこりとかなら、むしろ、もっと赤裸な俗人になって、金でも、栄誉でも、気がねなく争ったがよいし、学問を競うなら、学者で立つがよいし、職業としてなら、他人(ひと)に、五戒だの精進(しょうじん)堅固などを強(し)いるにも及ぶまい、また、強いる権能もないわけではありませんか」範宴は、黙然とうなずいた...
吉川英治 「親鸞」
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