...三方から競いかかりました...
野村胡堂 「十字架観音」
...派手を競い、華美をつくし、見ているのも足労(くたび)れるほど沢山、目印を各講中ごとに押立てくるが、そのどれもがかわらないのは、気狂いかと思うほど無中で太鼓を叩(たた)いてお題目(だいもく)をど鳴ることだった...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...名花珍草をもって軽軻(けいか)を飾るに趣向をもってし、新奇を競い、豪奢を誇り、わずか数時間のお馬車の遊行に、数万法(フラン)をなげうって恬然(てんぜん)たるは常住茶飯事(まいどのこと)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...これを競いこれを争い...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...故郷のあの友と競い合うべき手柄は無い...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...伊勢(いせ)の御息所(みやすどころ)との双方の自尊心が強くて苦しく競い合った時代に次いで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...天然の智慧に競い得る人智はない...
柳宗悦 「工藝の道」
...それぞれに技を比べ美を競いました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...諸国に競い起ったのも必要のしからしむるところで...
柳田國男 「地名の研究」
...競い進んでいた新文化の世であった...
柳田国男 「雪国の春」
...それにも拘らず気が狂つたように競いたつて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...それぞれに競い合う本能的な力の乱れを捌き下る...
横光利一 「鵜飼」
...急流を下り競いながら...
横光利一 「鵜飼」
...科学は人間の周囲で競い立ち...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...職業、貴賤をとわず、ふしの工夫と、喉(のど)のしぶいところを、競い合って、仲の町や、柳橋や、辰巳(たつみ)へもうひろまっていることを、得意にしていた...
吉川英治 「脚」
...勲功を競いやすい幕下の諸将は...
吉川英治 「新書太閤記」
...他の少年と妍(けん)を競い...
吉川英治 「新書太閤記」
...何せよ、秀吉に続く数多(あまた)の将士が、秀吉におくれじと、また、余人に先は譲らじと、鋭気を競い、先を争うて急ぐこと、戦国の日、諸所に大小の合戦は繰り返されたが、まだかつて今日ほど、その先争いの烈しかったことはなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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