...錫杖の頭を並べたような兀々(こつこつ)した巉岩が数多(あまた)競い立っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...これが今日地方に大小の借款の鉄道鉱山等諸種の利益を担保として競い起ったゆえんである...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...軒をならべておのおの織物の腕を競い家業にはげんでいる中に...
太宰治 「新釈諸国噺」
...紫の色を競い咲き驕(おご)っているではないか...
太宰治 「新郎」
...蕪村句集を我々仲間がかく競い読むという事が...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...二人の手先が競いかゝった...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...三方から競いかかりました...
野村胡堂 「十字架観音」
...豪華を競いにいったが...
長谷川時雨 「竹本綾之助」
...名花珍草をもって軽軻(けいか)を飾るに趣向をもってし、新奇を競い、豪奢を誇り、わずか数時間のお馬車の遊行に、数万法(フラン)をなげうって恬然(てんぜん)たるは常住茶飯事(まいどのこと)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...華美を競い、贅を尽して、その美しさは眼を驚かすにいたる...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...諸国に競い起ったのも必要のしからしむるところで...
柳田國男 「地名の研究」
...それがいつともなく奇を競い変化を愛するようになって...
柳田国男 「年中行事覚書」
...次つぎと競いあうように夜の深みへと馳せ上って...
山川方夫 「昼の花火」
...競いあうように、二人はいつまでもゆっくりと拍手をつづけていた...
山川方夫 「昼の花火」
...永遠に変らぬ空虚のイジラシサを競い合っているようである...
夢野久作 「白菊」
...そしておのおのの功を競い...
吉川英治 「三国志」
...“調馬(ちょうば)始め”“弓始め”などの武風を競い合うのが...
吉川英治 「私本太平記」
...勲功を競いやすい幕下の諸将は...
吉川英治 「新書太閤記」
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