...端麗な相は鎌倉の大仏に似て更に柔和であるように思われた...
高浜虚子 「別府温泉」
...内心は夜叉に等しいにもせよ、又その姿は幻に過ぎないにもせよ、この山の数多(あまた)の堂塔におわします諸菩薩のような人間が、世の中に生きて居るとしたら、どんなに端麗な、どんなに荘厳なものであろう...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...端麗な姿をしてゐるだけ...
田山花袋 「道綱の母」
...彼女はまたよく発達した四肢と端麗な容貌を持つてゐた...
新美南吉 「登つていつた少年」
...これには深いわけがあります」「――」お夏は端麗な顏を擧げました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たいへんお待たせしまして……」凄いほどひき緊った端麗な顔を...
久生十蘭 「金狼」
...端麗な面差を許すまじき色にひきしめ...
久生十蘭 「魔都」
...彼の端麗な顏を大理石の彫像そのまゝだと思つたことはなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...端麗な鼻であつた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...(端麗な顔を歪めもしないでアッサリと言う)三平 ……なにを欣二...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...これはこの上の端麗なものはないと思われるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いつまでも端麗な大臣の顔も非常に痩(や)せ細ってしまって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...端麗な容貌(ようぼう)で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...矢代は稀に見る槙三の端麗な精神について千鶴子に賞讃した...
横光利一 「旅愁」
...九としか思われぬ端麗な人物が...
吉川英治 「三国志」
...なお端麗な余風をとどめているばかりでなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...「この端麗な童形(どうぎょう)を...
吉川英治 「親鸞」
...その端麗なすがたを見ただけでは分らない...
吉川英治 「源頼朝」
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