...飲食物なる最も端的な本能的なかたちを採って「遠い祖国」への恋ごころが――可哀そうにも!――動いていることを考えていただきたい...
谷譲次 「踊る地平線」
...先端的なものの流行(はや)る世の中で古いものを読むのも気が変わってかえって新鮮味を感じるから不思議である...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...現在先端的な問題の一つと考えらるる宇宙線の研究でも...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...正確で端的な「ニユウスタイル」である...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...挙国一致というものの最も端的な表現であるこの銃後の熱誠は...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...服装は文化の端的な現われで一切のものが制服文化の内に吸収される...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...その最も端的な症状の一つとしては...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...――私は思想の最も卑近で端的な現われは...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...この読者大衆の複合的な生活意識の端的な断層によって...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一つの端的な事実を云い表わすに過ぎない...
戸坂潤 「辞典」
...「今日その最も尖端的なる力は何と云っても武力であるが故に...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...その意味で夫はもはや近代的な尖端的な哲学ではない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...尖端的な飛行機発着場への道として――それは...
直木三十五 「大阪を歩く」
...それへの端的なる反省が美的感情を構成するのである...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...そこに深い快適性をもって端的なる反省を為すこと...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...珍奇な異端的なものであつた私等の詩のスタイルは...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...具象的、写生的、即物的、――外界描写的要素の殆んど絶無なところから、これらの短歌の場合、反つてそのポエジイを、最も端的な、確乎とした、明晰なものとしてゐるのは、実はこの詩形の本質を把握し駆使する上に遺憾のなかつた結果であらう...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...近頃流行の猟奇趣味とか、探偵趣味なぞいうものが、足元にも寄り付けないくらい神秘的な、尖端的な、グロテスクな、怪奇、毒悪(がいどく)を極めた……ナニ、まだ見た事がないから見せてくれ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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