...折よく先刻書いて置いた端書の投函(とうかん)を頼もうと思って...
芥川龍之介 「疑惑」
...今度はこの端書がここへ来るまでに多くの人の目に露(さら)された事を思うた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...百夜(もゝよ)の榻(しぢ)の端書(はしがき)につれなき君を怨みわびて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...酒はもとより、煙草の粉までなくなつた、端書も買へない、むろん、お香香ばかりで食べてゐる、といつて不平をいふのぢやない、逢茶喫茶、逢酒喫酒の境涯だから――しかし飲まないより飲んだ方がうれしい、吸はないより吸ふた方がうれしい、何となくさみしいとは思ふのである...
種田山頭火 「行乞記」
...三銭 端書二枚一...
種田山頭火 「其中日記」
...この三月にはまた次のような端書(はがき)が来た...
寺田寅彦 「随筆難」
...自分で断然年賀端書を廃して悠然炬燵(こたつ)にあたりながら彼の好む愚書濫読に耽(ふけ)るだけの勇気もないので...
寺田寅彦 「年賀状」
...そして繪端書や寫眞を高知から送つて貰つたりして...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...それが必ず端書(はがき)に限っていて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...行ったらまた絵端書(えはがき)でも送って上げましょう」「どちらの見当です...
夏目漱石 「こころ」
...さうして端書(はがき)と郵便を持つて来た...
夏目漱石 「それから」
...端書と封書が...
夏目漱石 「それから」
...端書に満足した僕は...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...岡本へは二三日中(にさんちじゅう)に端書(はがき)を出すか...
夏目漱石 「明暗」
...下女に頼んで取り寄せた絵端書へ一口ずつ文句を書き足して...
夏目漱石 「明暗」
...主人は絵端書の色には感服したが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...今朝戴いたお端書ですと...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...むしろ雑記や端書の類に注意した他に...
柳田国男 「故郷七十年」
便利!手書き漢字入力検索