...『今般(こんぱん)帷子小路(かたびらこうぢ)の四畳半より加賀野川原町(かはらちやう)四番戸に転居仕候(つかまつりさふらふ)』と云ふ知人への知らせの端書に何の事はなけれど...
石川啄木 「閑天地」
...端書だからツイ失(な)くしてしまって今では一枚しか残っていないが...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...創業記事端書世の中をわたりくらべて今ぞ知る阿波の鳴門は浪風ぞ無き予は第二の故郷(こきょう)として徳島に住する事殆んど四十年...
関寛 「関牧塲創業記事」
...日光羊羹(ようかん)を三棹(さお)と絵端書とを出した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...指輪を受領したことを報じた絵端書が...
谷崎潤一郎 「細雪」
...諸方の知友へ通知端書を出す...
種田山頭火 「行乞記」
...行乞米を下さいといつてお布施を下さる、写真をとつてもらふ、端書、巻煙草、電車切符を頂戴する、――何から何までありがたい...
種田山頭火 「行乞記」
...あとから端書を差上げると云ふ事にいたしませう...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...始めて活版刷の年賀端書(はがき)というものを印刷させた時は...
寺田寅彦 「年賀状」
...猿之助英国より絵端書を送り来る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...自分はその端書を他の信書といっしょに重ねて...
夏目漱石 「永日小品」
...椅子(いす)に腰をかけてしきりに絵端書(えはがき)の表に何か認(したた)めていた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...何日(いくか)に来(き)て呉れといふ平岡の端書(はがき)が着(つ)いた時...
夏目漱石 「それから」
...「あの人の事で何か用事が出来たんですって」なるほど端書には島田の事で会いたいからちょっと来てくれと書いた上に...
夏目漱石 「道草」
...満洲にいる魚芳へも端書を差出しておいた...
原民喜 「翳」
...厭やに成つたら私の所(とこ)まで端書一枚...
樋口一葉 「大つごもり」
...「壽阿彌の手向(たむけ)に」と端書して一句を書し...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...古い端書で象を切ります...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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