...紺絣の單衣の裾を高々と端折り...
石川啄木 「赤痢」
...裾端折り、頬被(ほほかぶり)して、男――とあられもない姿...
泉鏡花 「婦系図」
...小袿(こうちぎ)に褄(つま)端折りて...
泉鏡花 「海神別荘」
...ここにはこれだけで端折りまして...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...濡れて泥んこな裾を端折りながら呟いた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...母の手織の木綿縞の着物の裾を端折り...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...物干の間から覗(のぞ)いて見ると紺の股引(ももひき)に唐桟縞(とうざんじま)の双子(ふたこ)の尻を端折り...
永井荷風 「雪解」
...尻端折りをして飛び出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私も尻を端折りました...
夏目漱石 「行人」
...徳がどんなに喜ぶでしょう」捨吉は端折りをおろすと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一も二もあるまい」「へエ――」八五郎は氣輕に尻を端折りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...汚ない布子のジンジン端折り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...高々と尻を端折り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...脛(はぎ)あらはに端折りて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...男は三十がらみで、木綿縞の袷(あわせ)に半纒(はんてん)を重ね、尻端折りで、股引(ももひき)に麻裏をはいていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...裾を端折り、襷を掛け、五升樽(だる)くらいの桶(おけ)に向って、小さな腰掛にかけたまま、桶の中へ両手を入れて揉み出しをしていた...
山本周五郎 「さぶ」
...支度をしながら見やると、八束の(さすがに袴こそつけているが)ふところ手をして、ぬっと立っている恰好は、外聞もみえも棄てた、ふてぶてしさそのものであったし、他の三人は、裾を端折り、鉢巻、襷(たすき)をかけ、早くも長脇差を抜いていた...
山本周五郎 「竹柏記」
...古びた木綿縞の着物に半纒(はんてん)で、裾を端折り、だぶだぶの長い股引(ももひき)に、草履をはいている...
山本周五郎 「夕靄の中」
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