...朽ちてゆく『時』の端々を取逃すまいとするかのやうに...
薄田泣菫 「喜光寺」
...折々に漏らす言葉の端々から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...聞いてみると、去年の夏ごろまで京に住んでいたものだと、かぼそい声でこたえたが、言葉の端々に、隠そうにも隠しようのない、ゆかしい調子があった...
久生十蘭 「奥の海」
...金属的な黄色い声の端々(はしばし)に...
火野葦平 「花と龍」
...地主館(やかた)の端々がチラチラと見えだしたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ほんのり端々で紅らんだ白桃の花は...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...国の端々(はしばし)には今でもそういう場所がまだ少しは残っている...
柳田国男 「海上の道」
...一方には全国の端々にまで分布する昔からの地名との間に...
柳田国男 「海上の道」
...遠い端々の一致があるということを知らないからである...
柳田国男 「海上の道」
...時々は思い出した端々を人に話すことができるというのは...
柳田国男 「故郷七十年」
...あるいは東北地方も端々にゆくと...
柳田国男 「故郷七十年」
...端々の村にまで配給せられ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...僅(わず)かに民間説話や歌謡の端々(はしばし)に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...どうか御容赦を」言葉の端々に滲み出る妻への愛情...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...一柳斎から「世間識(し)らず」扱いにされた言葉の端々(はしばし)が気にかかって...
夢野久作 「斬られたさに」
...疲れ切った神経の端々に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼を迎えた留守居衆から端々(はしばし)の召使までが...
吉川英治 「新書太閤記」
...語の端々までも峻厳な芸術的良心が行きわたっている...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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