...しかし亦権力も畢竟はパテントを得た暴力である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...徒(いたづ)らに材料を他に示すことを惜んで竟(つひ)にその材料を烏有(ういう)に帰せしめた学者の罪は鼓(つづみ)を鳴らして攻むべきである...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...畢竟(ひつきやう)我々人間は我々人間であることにより...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...僕等の誉(ほ)めたり貶(けな)したりするのも畢竟(ひつきやう)は自己を表現する為であらう...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...無意味な偶然というものは畢竟(ひっきょう)不用の部分にすぎないのである...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...究竟涅槃ス...
高神覚昇 「般若心経講義」
...これはやっぱり「究竟涅槃す」とよんだ方がよいと思います...
高神覚昇 「般若心経講義」
...二等室には竟に灯が点かなかつた...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である...
寺田寅彦 「津浪と人間」
...傑れた思想や作品にめぐり逢っても、畢竟、斯かるものでこの人生を如何せんやという思いが強い...
豊島与志雄 「情意の干満」
...畢竟(ひっきょう)...
中里介山 「大菩薩峠」
...何度も云ふやうだが詩人がその先人のお手本――茲では必竟本場のお手本といふことになるが――を...
中原中也 「詩と其の伝統」
...「己(おれ)自身は必竟(ひっきょう)どうなるのだろう」衰ろえるだけで案外変らない人間のさまと...
夏目漱石 「道草」
...女子衆達にあと/\まで羨まれしも必竟は姉さまの威光ぞかし...
樋口一葉 「たけくらべ」
...エスペラントの発明されたのも畢竟(ひつきやう)必要に促されたに外ならんので...
二葉亭四迷 「エスペラントの話」
...余が君のために教へられて何となく悟りたるやうに思ふも畢竟(ひっきょう)君の教へやうのうまきに因る...
正岡子規 「墨汁一滴」
...究竟な美の相を見つめたこと...
柳宗悦 「工藝の道」
...だがそれは畢竟(ひっきょう)技巧の遊戯に落ちる...
柳宗悦 「民藝四十年」
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