...四方(あたり)を憚(はばか)って笑い声を立てなかったのである...
芥川龍之介 「煙管」
...からからと傍若無人(ぼうじゃくぶじん)に笑いながら葉子をせき立てた...
有島武郎 「或る女」
...水泡の爆(は)ぜ割れる微かな音一つ立てなかった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...グウグウ鼾(いびき)をかいて寝るよ」どしんと熊谷は地響を立てて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...此処(ここ)でさういふ女に溺(おぼ)れて評判に立てられたこともあつた...
田山花袋 「朝」
...数え立てれば際限がない...
豊島与志雄 「私の信条」
...これを鎮西八郎に見立てて帰る者が多いのですよ……どうです...
中里介山 「大菩薩峠」
...と名乗りを立てている人をそっちのけにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな高札を立てたこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...期限付の約束に追立てられることもなく...
中島敦 「環礁」
...民衆の倫理感をあおり立てる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...物騒なことになっているんだ」山木は急に顔色を変えてウロウロと膝を立て...
久生十蘭 「魔都」
...しかるに『暦林問答』には亥日柱を立てず(書にいう...
南方熊楠 「十二支考」
...良いの悪いの言い立てて見たって...
三好十郎 「おりき」
...水藩に於て学校の制を立てしこと尋常一様の士を作るには足りなん...
山路愛山 「英雄論」
...若いにしてはできすぎた膳立てだ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...床ノ間には故政宗の消息を仕立てた軸を懸け...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...お呼立ていたしまして...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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