例文・使い方一覧でみる「立つ瀬」の意味


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...しかしそれで黙って引き下っていては僕の立つ瀬はないじゃありませんか...   しかしそれで黙って引き下っていては僕の立つ瀬はないじゃありませんかの読み方
梅崎春生 「ボロ家の春秋」

...立つ瀬がないやね...   立つ瀬がないやねの読み方
梅崎春生 「凡人凡語」

...いま上長と戴いている先輩諸氏に迷惑などを懸けることになっては僕として本当に立つ瀬がないのだ...   いま上長と戴いている先輩諸氏に迷惑などを懸けることになっては僕として本当に立つ瀬がないのだの読み方
海野十三 「深夜の市長」

...白状のしついでに私の出家遁世の動機をも、いまは包まず申し上げますが、私はあなた様たちのお仲間にいれてもらって一緒にお茶屋などに遊びにまいりましても、ついに一度も、もてた事はなく、そのくせ遊びは好きで、あなた様たちの楽しそうな様子を見るにつけても、よし今夜こそはと店の金をごまかし血の出るような無理算段して、私のほうからあなた様たちをお誘い申し、そうしてやっぱり、私だけもてず、お勘定はいつも私が払い、その面白(おもしろ)くない事、或(あ)る夜やぶれかぶれになって、女に向い、「男は女にふられるくらいでなくちゃ駄目(だめ)なものだ」と言ったら、その女は素直に首肯(うなず)き、「本当に、そのお心掛けが大事ですわね」と真面目(まじめ)に感心したような口調で申しますので、立つ瀬が無く、「無礼者!」と大喝(だいかつ)して女を力まかせに殴り、諸行無常を観じ、出家にならねばならぬと覚悟を極(き)めた次第で、今日つらつら考えると私のような野暮で物欲しげで理窟(りくつ)っぽい男は、若い茶屋女に好かれる筈(はず)はなく、親爺(おやじ)のすすめる田舎女でも、おとなしくもらって置けばよかったとひとりで苦笑致して居ります...   白状のしついでに私の出家遁世の動機をも、いまは包まず申し上げますが、私はあなた様たちのお仲間にいれてもらって一緒にお茶屋などに遊びにまいりましても、ついに一度も、もてた事はなく、そのくせ遊びは好きで、あなた様たちの楽しそうな様子を見るにつけても、よし今夜こそはと店の金をごまかし血の出るような無理算段して、私のほうからあなた様たちをお誘い申し、そうしてやっぱり、私だけもてず、お勘定はいつも私が払い、その面白くない事、或る夜やぶれかぶれになって、女に向い、「男は女にふられるくらいでなくちゃ駄目なものだ」と言ったら、その女は素直に首肯き、「本当に、そのお心掛けが大事ですわね」と真面目に感心したような口調で申しますので、立つ瀬が無く、「無礼者!」と大喝して女を力まかせに殴り、諸行無常を観じ、出家にならねばならぬと覚悟を極めた次第で、今日つらつら考えると私のような野暮で物欲しげで理窟っぽい男は、若い茶屋女に好かれる筈はなく、親爺のすすめる田舎女でも、おとなしくもらって置けばよかったとひとりで苦笑致して居りますの読み方
太宰治 「新釈諸国噺」

...ハムレットさまの立つ瀬が無くなります...   ハムレットさまの立つ瀬が無くなりますの読み方
太宰治 「新ハムレット」

...でも色が白すぎて、そこんとこが気にいらないけど、でも、それでは貞子もあんまり慾張りね、がまんするわよ、兄ちゃん、こんど泣いた? 泣いたでしょう? いいえ、ハワイの事、決死的大空襲よ、なにせ生きて帰らぬ覚悟で母艦から飛び出したんだって、泣いたわよ、三度も泣いた、姉さんはね、あたしの泣きかたが大袈裟で、気障(きざ)ったらしいと言ったわ、姉さんはね、あれで、とっても口が悪いの、あたしは可哀想な子なのよ、いつも姉さんに怒られてばっかりいるの、立つ瀬が無いの、あたし職業婦人になるのよ、いい勤め口を捜して下さいね、あたし達だって徴用令をいただけるの、遠い所へ行きたいな、うそ、あんまり遠くだと、兄ちゃんと逢えないから、つまらない、あたし夢を見たの、兄ちゃんが、とっても派手な絣(かすり)の着物を着て、そうして死ぬんだってあたしに言って、富士山の絵を何枚も何枚も書くのよ、それが書き置きなんだってさ、おかしいでしょう? あたし、兄ちゃんも文学のためにとうとう気が変になったのかと思って、夢の中で、ずいぶん泣いたわ、おや、ニュースの時間、茶の間へラジオを聞きに行きましょう、兄ちゃん今夜、サフォの話を聞かせてよ、こないだ貞子はサフォの詩を読んだのよ、いいわねえ、いいえ、あたしなんかには、わからないの、でもサフォは可哀想なひとね、兄ちゃん知ってるでしょう? なんだ、知らないのか...   でも色が白すぎて、そこんとこが気にいらないけど、でも、それでは貞子もあんまり慾張りね、がまんするわよ、兄ちゃん、こんど泣いた? 泣いたでしょう? いいえ、ハワイの事、決死的大空襲よ、なにせ生きて帰らぬ覚悟で母艦から飛び出したんだって、泣いたわよ、三度も泣いた、姉さんはね、あたしの泣きかたが大袈裟で、気障ったらしいと言ったわ、姉さんはね、あれで、とっても口が悪いの、あたしは可哀想な子なのよ、いつも姉さんに怒られてばっかりいるの、立つ瀬が無いの、あたし職業婦人になるのよ、いい勤め口を捜して下さいね、あたし達だって徴用令をいただけるの、遠い所へ行きたいな、うそ、あんまり遠くだと、兄ちゃんと逢えないから、つまらない、あたし夢を見たの、兄ちゃんが、とっても派手な絣の着物を着て、そうして死ぬんだってあたしに言って、富士山の絵を何枚も何枚も書くのよ、それが書き置きなんだってさ、おかしいでしょう? あたし、兄ちゃんも文学のためにとうとう気が変になったのかと思って、夢の中で、ずいぶん泣いたわ、おや、ニュースの時間、茶の間へラジオを聞きに行きましょう、兄ちゃん今夜、サフォの話を聞かせてよ、こないだ貞子はサフォの詩を読んだのよ、いいわねえ、いいえ、あたしなんかには、わからないの、でもサフォは可哀想なひとね、兄ちゃん知ってるでしょう? なんだ、知らないのかの読み方
太宰治 「律子と貞子」

...幸子として立つ瀬がなかった...   幸子として立つ瀬がなかったの読み方
谷崎潤一郎 「細雪」

...さうなつては己れは立つ瀬がない...   さうなつては己れは立つ瀬がないの読み方
徳富蘇峰 「弟を葬る」

...わたし立つ瀬が無いわ」「だッて……女だって...   わたし立つ瀬が無いわ」「だッて……女だっての読み方
中里介山 「大菩薩峠」

...あなたまで冷かしては立つ瀬がありませんわ...   あなたまで冷かしては立つ瀬がありませんわの読み方
夏目漱石 「吾輩は猫である」

...いい娘を戦争で死なせた親たちの立つ瀬がない...   いい娘を戦争で死なせた親たちの立つ瀬がないの読み方
久生十蘭 「春雪」

...「それじゃァ立つ瀬がねえ...   「それじゃァ立つ瀬がねえの読み方
久生十蘭 「魔都」

...立つ瀬がありません...   立つ瀬がありませんの読み方
三好十郎 「猿の図」

...私はいよいよ立つ瀬がない」そう言って...   私はいよいよ立つ瀬がない」そう言っての読み方
吉川英治 「江戸三国志」

...いくら彼らでも立つ瀬はない...   いくら彼らでも立つ瀬はないの読み方
吉川英治 「新・水滸伝」

...いよいよ俺の立つ瀬がねえ」「私という女一人を...   いよいよ俺の立つ瀬がねえ」「私という女一人をの読み方
吉川英治 「鳴門秘帖」

...お吉は立つ瀬のないような寂寥(せきりょう)に衝(う)たれた...   お吉は立つ瀬のないような寂寥に衝たれたの読み方
吉川英治 「鳴門秘帖」

...それでは俺の立つ瀬がねえ...   それでは俺の立つ瀬がねえの読み方
吉川英治 「宮本武蔵」

「立つ瀬」の読みかた

「立つ瀬」の書き方・書き順

いろんなフォントで「立つ瀬」


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呑み屋   又と   人先  

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