...大きな鍋からモヤモヤと湯気の立つ物を皿に盛りわけている...
石川欣一 「可愛い山」
...富士河の水鳥(みづとり)に立つ足もなき十萬騎は...
高山樗牛 「瀧口入道」
...未だ取つて代つて國を背負つて立つ所の元氣の人も現はれて來ず...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...この日それに先立つ六週間の精進(大斎)を破る...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...大衆という足場に立つことなしに一体どういう文学的進歩をなし得るだろうか...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...背の低い焔が立つて油煙がそつと 頭蓋の天井に附く...
富永太郎 「大脳は厨房である」
...車輪から立つ砂埃は用捨なく...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...よく知って居る礼子の部屋の前に立つと...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...紙に書いて張つた戸袋の下に立つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日のあたしたちの生活に役立つなんの漆着(しっちゃく)ももっていない...
久生十蘭 「だいこん」
...雲霞(うんか)の如く詰めかけた群衆を前にして楽隊(ジンタ)が浮き立つような調子で...
久生十蘭 「魔都」
...この時は七郎から篠谷の噂を聞いて向つ肚が立つてゐて...
牧野信一 「南風譜」
...急に夕立でも降つて來ると躄が立つて迯出すといふやうなことはいくらもありました...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...その基本は近代常識の極めて小市民風な実際性に立つ暴露に置かれていることを理解して来ると思う...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...村に居て何とか身の立つ様にして貰つたら――トヨ 向ふは物持の息子だし...
三好十郎 「妻恋行」
...脚(あし)は立つこと能はず...
柳田国男 「山の人生」
...燃え立つような長襦袢を裾も露(あら)わに引きはえつつ...
夢野久作 「復讐」
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