...もやもやと胸の中に立ち迷うばかりで...
有島武郎 「或る女」
...先(せん)のうち自家でお前がこしらえたほど味は良くなかったけれど久しぶりに女気がそこらに立ち迷うていて...
近松秋江 「うつり香」
...橋の上に立ち迷う...
永井荷風 「深川の唄」
...もはやドチラへも切れることのできない囲みの中に立ち迷うていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...立ち迷うているムクをめがけて雨のように降る...
中里介山 「大菩薩峠」
...罵(ののし)り噪(さわ)いで立ち迷う...
中里介山 「大菩薩峠」
...いま身震いして立ち迷うているムク犬の前に...
中里介山 「大菩薩峠」
...杉の梢の間に立ち迷うて西へ流れています...
中里介山 「大菩薩峠」
...殺された魂魄(たましい)が煙の如く立ち迷うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...悲しい面(かお)をして立ち迷うよりほかになくなっているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...立ち迷う狭霧の奥から...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そして目を外(そ)らせば……それは立ち迷う湯の煙と共に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...立ち迷う雲烟の衣に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...まばら木立ちに立ち迷う霧の残兵を追って...
細井吉造 「二つの松川」
...青鷺の立ち迷う沼沢の多かったむかしにくらべ...
室生犀星 「後の日の童子」
...深夜の十字街頭に音もなく立ち迷うて...
夢野久作 「塵」
...ここに立ち迷うて居りました』『お身は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...探し出さないうちは前にも進めぬ心地で果てなく立ち迷うていた...
吉川英治 「源頼朝」
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