...先(せん)のうち自家でお前がこしらえたほど味は良くなかったけれど久しぶりに女気がそこらに立ち迷うていて...
近松秋江 「うつり香」
...そばへ寄れば香水の香の立ち迷う...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...その間に立ち迷うて見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...道の真中に立ち迷うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...立ち迷うているムクをめがけて雨のように降る...
中里介山 「大菩薩峠」
...いま身震いして立ち迷うているムク犬の前に...
中里介山 「大菩薩峠」
...杉の梢の間に立ち迷うて西へ流れています...
中里介山 「大菩薩峠」
...殺された魂魄(たましい)が煙の如く立ち迷うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...悲しい面(かお)をして立ち迷うよりほかになくなっているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...立ち迷う狭霧の奥から...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そして目を外(そ)らせば……それは立ち迷う湯の煙と共に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...立ち迷う雲烟の衣に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...立ち迷うものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...まばら木立ちに立ち迷う霧の残兵を追って...
細井吉造 「二つの松川」
...深夜の十字街頭に音もなく立ち迷うて...
夢野久作 「塵」
...徒(いたず)らに眼に沁みて立ち迷う...
吉川英治 「新書太閤記」
...立ち迷うている間にふと縁先の蚊遣(かや)りの燃え残っているのが眼についた...
吉川英治 「新書太閤記」
...探し出さないうちは前にも進めぬ心地で果てなく立ち迷うていた...
吉川英治 「源頼朝」
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万病 食うか食われるかの争い 落ち穂
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