...水気むら/\と立ちのぼる...
泉鏡花 「紫陽花」
...廊堂のこの狭い密房に立ちのぼる...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...その体から立ちのぼる芳香(ほうこう)は...
大阪圭吉 「香水紳士」
...盛んに立ちのぼる湯氣は...
大町桂月 「常磐の山水」
...鷺娘(さぎむすめ)の超現実性も此所からほのぼのと立ちのぼるのである...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...深山の巒気(らんき)が立ちのぼるようだ...
太宰治 「黄村先生言行録」
...ふうと煙みたいに立ちのぼる...
太宰治 「女生徒」
...兜率谷(とそつだに)の底から立ちのぼる朝靄の...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...読経しつゝ線香の立ちのぼるけむりを見詰めてゐると...
種田山頭火 「其中日記」
...油ぎった水面に河底から立ちのぼる気泡(きほう)のように...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...冷い空気の中を薄紫の煙が細く細く立ちのぼる...
中原中也 「夢」
...贅沢(ぜいたく)な接待煙草(たばこ)の煙が濛々と立ちのぼる中に...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...水蒸気と共に立ちのぼる...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...彼の口から立ちのぼる呼吸(いき)が...
牧野信一 「肉桂樹」
...烟(けむり)のように立ちのぼる物音の息ひとつ聞えなかった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...ちょうど立ちのぼる湯気みたいに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一種のとりしづめた話聲が水面から立ちのぼる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...まっすぐに黄いろい煙が立ちのぼる...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??