...わたしは彼の後ろから近寄って門前に立ち塞がり...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...そこに立ちどまったまま...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...残りの二十六文を火打袋におさめて袋の口の紐(ひも)を固く結び、立ち上って、里人をまねき、懐中より別の財布を取出し、三両出しかけて一両ひっこめ、少し考えて、うむと首肯(うなず)き、またその一両を出して、やっぱり三両を里人に手渡し、この金で、早く人足十人ばかりをかり集めて来るように言いつけ、自分は河原に馬をつなぎ、悠然(ゆうぜん)と威儀をとりつくろって大きな岩に腰をおろした...
太宰治 「新釈諸国噺」
...「こっちじゃありませんか」主翁はちょと立ち停(どま)った...
田中貢太郎 「黄燈」
...坐する者みな立ち...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...ここでは哲学は哲学のアプリオリに立ち...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...――小使部屋には薄暗い影が立ち罩めている...
豊島与志雄 「過渡人」
...その町から立ち去らなければなりませんでした……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「若しや?」万田龍之助は立ち止って後ろの方を透(すか)しました...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...そんな目鼻立ちなどを...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...あの汚(きたな)い首なんか貰つても役には立ちませんね」斯う言つた八五郎です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「どれ、兎(と)に角(かく)、帰ることにしようか、オイ、俺はもう帰るぜ」私は、いつの間にか女の足下の方へ腰を、下していたことを忌々(いまいま)しく感じながら、立ち上った...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...怒った猫のように背を丸め、細い足で立ち、何ならごつごつ甲羅(こうら)の張り子と呼んでもいいが、飛びかかる用意をして、怒った丸い目で少し離れた獲物を見据え、ハサミをカチカチ鳴らし、歩兵中隊が一斉射撃をしたような轟音(ごうおん)を出した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...文学の立ちおくれということは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...主人が元(も)と世に立ち交つてゐる頃に...
森鴎外 「妄想」
...眼の前にはちえ子さんそっくりの女の子が立ちながら自分を見上げております...
夢野久作 「白椿」
...一時は日本人が皆殺気立ちましたね...
横光利一 「旅愁」
...お使いに立ちまする」禅尼はすぐ手紙をかいた...
吉川英治 「源頼朝」
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