...あの浜の竃巌(かまどいわ)へ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...竃の下にちら/\している薪(たきゞ)のあかりと外からさし込む月の光とで...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...矢張土間には竃(かまど)の湯が沸(たぎ)らしてあって...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...母親は四時には遅くも起きて竃(かまど)の下を焼(た)きつけた...
田山花袋 「田舎教師」
...竃鬼が貌を現じた催眠術様の怪異なことが混淆して」くるのも...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...炭焼竃と見せて、渓間(たにま)に築いた炉は、一ヶ月足らずの苦心で成就し、何者とも知れぬ武士や人足の運び込んだ地金の銅と鉄は、毎日毎日熔かされ、鋳(い)られ、鍛えられて、次第に井上流五貫目筒が出来上って行きます...
野村胡堂 「江戸の火術」
...母(はゝ)は欠(か)けた一つ竃(べツつい)に破(わ)れ鍋(なべ)かけて私(わたし)に去(さ)る物(もの)を買(か)ひに行(ゆ)けといふ...
樋口一葉 「にごりえ」
...あしたの俺の弁当をつくるために竃の前で吹竹を構へてゐた時...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...同じ竃(かま)の御飯を食べ合った身近さで...
横光利一 「旅愁」
...炊事所の竃(かまど)の上には...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どの竃の前にも拾得が居て予等を顧みた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...竃と燃料に乾燥させた牛糞の籠とを据ゑて炊事を為し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...冬至の三大祭に参拝の市民が紙銭を焼く竃の据ゑられてゐるのも他の諸廟と同じであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...二千の竃(かまど)をほらせ...
吉川英治 「三国志」
...竃(かまど)の前にすわりこむと...
吉川英治 「新書太閤記」
...竃(かまど)の前にしゃがみこんだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...そのうちに竃の上の大鍋から焦(こ)げくさい匂いが漂(ただよ)いだした...
吉川英治 「新書太閤記」
...……一人が竃(かまど)部屋から燃えさしの薪(まき)を持って行ったぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索