...広子はそれでも油断せずに妹の顔色を窺(うかが)ったり...
芥川龍之介 「春」
......
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...因(よっ)て臣勇を奮い前(すす)み窺いて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...俺の方をひそかに窺ってるようだった...
豊島与志雄 「渡舟場」
...ひた走りに町を迂回(うかい)して左内阪(さないざか)を昇り神社の裏門から境内(けいだい)に進入(すすみい)って様子を窺うと...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...もとよりわれわれの容易に窺ひ知ることのできない深い冥想と強い決意が先立つたものでなければならぬ...
野上豐一郎 「聖ロヨラ」
...内部のようすを窺った...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...」私の眼を窺ふやうな低い平つたいやうな聲で言つた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...話の中(うち)にいわゆる心学(しんがく)を説いた円朝の面目(めんぼく)が窺(うかが)われる...
森鴎外 「渋江抽斎」
...父と母の不和を湛えた暗く冷い空気の中で育てられた自分ら兄妹には共通したこの両親への窺いがあって...
矢田津世子 「父」
...それを窺(うかが)い知る手掛りも全くないというわけではない...
柳田国男 「年中行事覚書」
...こちらの寝息を窺(うかが)っているようすである...
山本周五郎 「新潮記」
...いま日本の環海を窺(うかが)う異邦の民族は...
山本周五郎 「新潮記」
...ウラジミルなぞいう名前はネ」と云い云い相手の顔色を窺(うかが)っておりましたが...
夢野久作 「死後の恋」
...恐怖した心情のさまの露わに窺える手紙だった...
横光利一 「旅愁」
...不斷の心がけが窺へると思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...渡舟(わたし)を待つ間に鹿之介が汗を拭っているすきを窺(うかが)い...
吉川英治 「黒田如水」
...それとなく邸(やしき)の様子を窺(うかが)った...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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