...じろじろ私たちの方を窺(うかが)っていたのと...
芥川龍之介 「開化の良人」
...水々しい銀杏返(いちょうがえ)しに結ったお芳を時々尻目に窺(うかが)ったりしていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...嬰寧が陽(ひ)の中に立っているところを窺(のぞ)いてみた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...外山博士の熱心が窺はれる...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...」「え?」と云って彼女は彼の顔色(かおいろ)を窺った...
豊島与志雄 「恩人」
...この眼の奥を窺うのも...
豊島与志雄 「文学以前」
...溝の此方(こなた)からお雪の家を窺(のぞ)いて見ると...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...出奔(しゅっぽん)した前太子は晋の力を借りて衛の西部に潜入(せんにゅう)し虎視眈々(こしたんたん)と衛侯の位を窺う...
中島敦 「弟子」
...その著作『日本歴史』において明(あきら)かに窺(うかが)う事が出来る...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...あのなげやりな様が窺われた...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...此頃では如何かすると何処か母の態度にも此方を病人扱ひにしてゐるやうなところも窺はれる...
牧野信一 「鱗雲」
...百合子の赤い帽子が非常な速さで灌木の間を縫つて行くのが窺はれるのだ...
牧野信一 「女優」
...浜辺近くの松林の傍らにある船大工の工房だけが夜業に励んでいるさまが窺(うかが)われた...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...「コレツ!」姉は彼を睨んだ眼で眠つてゐる三重子の顔を窺つた...
横光利一 「悲しめる顔」
...幸子が眼ざとく彼の顔を窺うのを矢代は感じたが...
横光利一 「旅愁」
...そっと燭の方を窺った...
吉川英治 「上杉謙信」
...守山聖真氏の「文観上人之研究」などにもその実存は窺われよう...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...大きな碑を建てよう――という計画であるらしく窺(うかが)われた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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