...奥向の規律の厳正なりしを窺ふべし...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...寝息を窺(うかが)うと...
芥川龍之介 「貉」
...予(わし)が所行(しょぎゃう)を窺(うかゝ)ひなど致(いた)さうなら...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...従来はただ書物や少数の絵画版画などを通じて窺(うかが)っていた「昔の西洋」が吾々の眼前に活きて進行することである...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...なかなか風来人が門外から窺(うかが)い見てその概要を知る事も容易ではない...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...ある意味からともかくも唯物論的な西鶴の立場を窺わせる窓口となるものでないかと思われる...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...俺の方をひそかに窺ってるようだった...
豊島与志雄 「渡舟場」
...おずおずと子供の方を窺う...
豊島与志雄 「理想の女」
...明治の初年架橋工事の竣成(しゅんせい)と共にいずれも跡を絶ち今はただ浮世絵によって当時の光景を窺(うかが)うばかりである...
永井荷風 「日和下駄」
...」と僕はそれとなく女の様子を窺いながら次の言葉を待った...
永井荷風 「申訳」
...酷吏として聞こえた一廷尉(ていい)が常に帝の顔色を窺(うかが)い合法的に法を枉(ま)げて帝の意を迎えることに巧みであった...
中島敦 「李陵」
...併しその一流の境を求める自分はまだその俤(おもかげ)の窺(うかゞ)はれる仕事すらしてをらぬのに...
長與善郎 「青銅の基督」
...教科書は鞄の中へ放り込んだ儘(まゝ)ツイ窺(のぞ)いてみた事もなかつたが...
二葉亭四迷 「エスペラントの話」
...ともかくも大原が為(な)さん様(よう)を見ばやとて身を潜めて窺っている...
村井弦斎 「食道楽」
...多くは地名になってその当時の状況を窺(うかが)わしめる...
柳田國男 「地名の研究」
...余人に窺(うかが)いようはない...
吉川英治 「私本太平記」
...仔細を窺(うかが)わせてみるとしようか」「それもよいが...
吉川英治 「私本太平記」
...しばらくようすを窺っている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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