...英国のセネートアの堂々たる生活ぶりから期待したとは打って変った見窶(みすぼ)らしい生活が意に満たないで...
内田魯庵 「四十年前」
...事件当時に較べるとすっかり窶(やつ)れ果て...
海野十三 「地獄の使者」
...見ていても痛々しく窶(やつ)れ果てている...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...若い患者の窶れた顔に春風が優しく触れた...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「親友たち」
...一と昔前はそう云う御自身が歯の浮くようなハイカラ振りに身を窶(やつ)していた時代もあるのだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...慌てた私は彼女が窶れ切った様子で現れるに違いないと思い込んでいたのだ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...髪もそそけ顔もめっきり窶(やつ)れていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...窶(やつ)れた今でもまだ美しかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少しも窶れの見えない美しい肉体とが...
豊島与志雄 「囚われ」
...女(をんな)の顏(かほ)は窶(やつ)れて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...其(そ)の小(ちひ)さな玉(たま)が暫(しばら)く窶(やつ)れた皺(しわ)に引掛(ひつかゝ)つてさうしてほろりと枕(まくら)に落(お)ちるのであつた...
長塚節 「土」
...リユツクを背負ふ面窶れした顔は...
原民喜 「火の唇」
...その髪の毛の少しほつれている窶(やつ)れたような顔をいつになく痛々しげに見つめ出した...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...そうした区長の窶(やつ)れ果てた顔と...
夢野久作 「巡査辞職」
...面窶(おもやつ)れなすって...
吉川英治 「私本太平記」
...子の窶(やつ)れを見て...
吉川英治 「新書太閤記」
...「窶(やつ)れておるか」などと侍側の家臣や...
吉川英治 「源頼朝」
...――めっきりと窶(やつ)れた...
吉川英治 「源頼朝」
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