...窶(やつ)れ顔に...
泉鏡花 「印度更紗」
...綱渡の一座中世に隱れ無き道化ものゝ蒼ざめ窶(やつ)れたる姿にあらずや...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「胡弓」
...窶(やつ)れが見え...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...婦人運動に憂身を窶(やつ)してゐる或る貴婦人があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...何か苦痛と衰弱とのようなものを含む微笑――窶(やつ)れた老人の微笑だった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...看護疲れと寝不足とで顔に窶(やつ)れは見せていたものの...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼(かれ)は身體(からだ)の窶(やつ)れを自分(じぶん)でも知(し)つた...
長塚節 「土」
...窶(やつ)れたお母さまの...
野口雨情 「女王」
...泣いて窶(やつ)れたあの顔つき...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...少し窶(やつ)れたせいか...
堀辰雄 「菜穂子」
...堪笑如今貧且窶...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...まあ大変に窶(やつ)れているじゃあないか...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...満蒙等の大陸的工作に憂身(うきみ)を窶(やつ)して来た...
夢野久作 「近世快人伝」
...幾らか面窶れを見せた千鶴子の頬の細さが...
横光利一 「旅愁」
...其(その)主たる原因は外面の化粧に浮身を窶(やつ)す巴里(パリイ)婦人と異(ちが)つて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...わけてもおん窶(やつ)れのはなはだしさ...
吉川英治 「私本太平記」
...旅商人(たびあきゅうど)に身を窶(やつ)していたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...それにいささかの面窶(おもやつ)れが見えて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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