...勞働をやめると共に俺は食料に窮する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...学資の出途(しゅっと)に窮するため...
泉鏡花 「瓜の涙」
...これらの人たちを対象として仕事ができるかときかれたら私は返答に窮する...
伊丹万作 「「ファン」について」
...僕の追窮するのは即座に効験ある注射液だ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...遠藤は別に深く追窮することもなく直ぐ心よく懷中を開らいて見て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...服装に就いて困窮する...
太宰治 「花燭」
...人の困窮するのも罪悪を犯すのも...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...「なんですか」「なんだか暗くってわからないの」「なぜ」「なぜでも」三四郎は追窮する気がなくなった...
夏目漱石 「三四郎」
...乗らぬ内からかくのごとく処置に窮するところをもって見れば乗った後の事は思いやるだに涙の種と知られける...
夏目漱石 「自転車日記」
...元々木や石で出来上ったと云う訳ではないから人の不幸に対して一滴の同情くらいは優(ゆう)に表し得る男であるがいかんせん性来(しょうらい)余り口の製造に念が入(い)っておらんので応対に窮する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...それにこんな婆さんを態々(わざわざ)連れてあるいてくれるものもありませず」こうなると余はいつでも言句に窮する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...姨捨てん湯婆(たんぽ)に※(かん)せ星月夜 言水情景写し出だして少しも窮する所を見ず...
正岡子規 「俳諧大要」
...後に其人の後の誰なるを推窮するは憚るべきが如くであるが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...平生わたくしは詩を読んで強ひて寓意を尋窮することを好まない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...具体的に考えて見れば見る程詞(ことば)を措(お)くに窮する...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...むろん高飛をする前科者か何かが旅費に窮するか何かしての所業(しわざ)であろう...
夢野久作 「巡査辞職」
...君子も亦窮するあるか...
和辻哲郎 「孔子」
...「広い国土を通じて衣食に窮する者は一人もない...
和辻哲郎 「鎖国」
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